2012年12月08日
成長のために支払わなければならないもの
お幸せ様です。
非常識な公認会計士の椎木です。
今年も、あっという間に、12月に突入です。
今年も、残り28日、4週間ですね。
年初に立てた目標や事業計画の進捗は、いかがですか?
残り1ヶ月、目標達成に向けて、ギリギリまで頑張りましょう。
私が立てた年初計画の進捗状況は後ほど・・・
さて、前回は、
「細かく分けて捉えると、見えなかったものが見えてくる」
と題して、部門別の採算管理制度で、
経営を細かく捉えて、必要な手を打つという話をしました。
マーケティングや経営改善を行って、
事業が順調に行くと、会社が成長し始めます。
今回は、「成長のために支払わなければならないもの」と題して、
中小企業経営者の皆様に、是非、覚えておいて欲しい話をしたいと
思います。
年度末や法人の決算時期は、多くの経営者が、一年の成績を見て、
納税額が気になり出す頃です。
赤字であれば納税額はほとんどないのですが、黒字であれば利益に
対して税金を支払わなければならないのが、今の日本の税制となって
います。
たまに、経営者の方から次のような質問を受けます。
「利益を出しても、税金を払うくらいなら、
使ってしまったほうがマシなんじゃないだろうか?」
こういう時は、次のように話をします。
「100の利益が出たとして、税金を35払うとします。
それでも会社には65残るわけです。
でも、税金を払うのが嫌で、100の利益を出さないように、
何かで使ってしまったら、
確かに、税金はゼロになるかもしれませんが、
最終的に会社に残るものもゼロになってしまいます。」
また、起業したての経営者からも、よく相談を受けます。
「なるべく、税金を抑えたいのですが・・・」
こういう時は、上記の話に加えて、次のように応えます。
「企業を成長させたかったら、再投資が必要です。
再投資の源泉は、利益の蓄積しかありません。
税金を抑えると、同時に最終的に残る利益も少なくなってしまい、
次の投資に回せるお金が少なくなってしまうのです。
また、金融機関から、借り入れをするには、決算書上の純資産
(資産から負債を差し引いたもの)の金額が多い方が、より高い
評価を受けることができます。
純資産を増やす方法は、
税金を払ったあとの利益を増やすしかないのです。」
つまり会社を成長させるには、稼いだ利益から、税金という代償を
支払った残りの利益で、体力をつけていくしかないということです。
これが、企業経営の原理原則なのです。
ある経営者は、この原理原則を破った経営をしようとしていました。
税金を払いたくないけど、
企業は成長させていきたい。
ある程度までは、売上の増加という勢いだけで企業を成長させて
きましたが、その結果が、どうなるかというと、「利益を上回る設備
投資と、過大な債務という結果となり、大幅な債務超過」となって
しまったのです。
原理原則に背いた経営はできないものですね。
また、原理原則は、意識していてもいなくても作用するものですから、
注意が必要です。
そのため潜在的に「税金を少なくしたい」という意識を持つことが、
企業の成長にブレーキをかけてしまうことも覚えておいてください。
これはどういうことかと言うと、
「税金を少なくしたい」
⇒「利益を少なくしたい」
⇒「売上を少なくしたい」
というふうに、自分で意識しなくても潜在的に動いてしまうということです。
儲かっている会社の経営者は、仕入や外注先に支払う代金を、必要な
経費(投資)と考えて、気持ちよく支払っています。
税金も、成長のために必要な費用と考えて、気持ちよく支払えるようになると、
ブレーキが外れて、会社はもっともっと成長するかもしれませんね。
もちろん、無駄な税金を支払う必要はありませんので、適切な決算対策をして、
納税と成長のための利益の蓄積を同時に達成することが必要ですね。
非常識な公認会計士 椎木秀行
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Posted by しるばーうるふ at 16:24│Comments(0)
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