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Posted by だてBLOG運営事務局 at

2012年09月30日

人生を変える宿


本日は、ブランド・サルベージ代表
松尾公輝が執筆させていただきます♪



「女将になるために生まれてきた」

福島県福島市穴原温泉

 匠のこころ 吉川屋

 畠ひで子さん



1、子育てと接客の日々、大旅館をきりもり


福島県福島市にある奥飯坂穴場温泉は、県都の近くにあって大自然にも
恵まれた「山紫水明の別天地」で、水と音楽の女神に導かれた
「かむろみの郷」と呼ばれています。

そしてこの地には、吉川屋という名旅館があり、そこに、僕だけではなく
多くの人たちが、日本を代表する女将さんと信じる女性、
畠ひで子さんがいらっしゃいます。

「女将の仕事が生きがい」とは、畠女将がよく口にする言葉であり、
「この人は本当に旅館の女将になるために生まれてきたような人だな」と
僕も想っています。

畠女将が日々忘れない使命は、「社員にイキイキと働いてもらうには
どうしたらいいか?お客様に満足してお帰りいただくにはどうしたら
いいか?」ということですが、短くてありふれたこの言葉の中に、
商売の本質があると感じます。

商売とはシンプルですね。実にこのふたつを日々考え、現場に実現
すべく行動するだけなのです。

旅館に嫁いで三十数年が経ちましたが、はじめの十年は流石に辛かったと
言います。畠女将をして、「何度も家を出ようと想いました」ということですから。
それでも三人のお子さんを育て、3度に渡る大きな増改築を重ねてきました。

収容700名を超える大旅館に成長した吉川屋の従業員は、パートを
入れると180名にものぼります。

畠女将は言います。「スタッフの家族も入れたら600人以上いるし、
お取り引きしていただいている業者さんのことも考えるともっと
沢山の方々から助けられていますからね。

こうしたご縁ある皆様に対して、毎日感謝し、毎日ご恩返しをするのだから、
女将家業は大変です。でも、社員の皆さんのことも、自分の子供たちだと想えば、
大変だなんて言っていられません。」

どうしてそんなに頑張れるのですか?という僕の質問には次のように
答えてくれました。

「私は負けず嫌いなのよ」とはにかんでから、「でもやっぱり、
主人(畠隆章社長)の優しさに助けられたからだと感謝しています。

私を認めてくれて、館内をある程度任せてもらえているから、やりがいに
つながっているのです。」

そんな畠女将が、旅館や女将業をユニークに例えてくれました。

「旅館を車に例えるとボディは建物、車軸は社長、両輪は社員、そして
女将は潤滑油ね。アクセルやブレーキをうまく使って、全社員ひとつになって
お客様に安らぎと優しさを与えられたらなと想います。」

徹底しているのは「社員研修」です。

経営で最も大切なことは「教育の力」だとおっしゃいます。特に
サービス業における「接客」という商品は、「その場で消費される」という
特徴を持っていますから、社員ひとりひとりの実践がすべてです。

接客基本用語は身体に染み込むまで日々唱和。お辞儀の角度もTPOに
合わせて完璧を目指します。そして笑顔と発声は、無意識レベルまで
落とし込んで行きます。

研修で重要なこと、外してはならないことは「みんな一緒に、時を
逃さすにやる。」とのこと。

誰かが欠席していたりしては、本来の教育効果を発揮することは難しいのですね。



2、出逢いのもたらすもの


僕と畠女将との出逢いは、平成7年にまで遡ります。
僕が販促企画提案を行う営業マン時代で、当時は吉川屋大型設備投資計画
まっただ中でした。設計建築から関わらせていただき、ロゴマークや
キャッチフレーズづくり、営業ツールや露出メディア選定、さらに館内パブリック各所の
名称からユニフォームやアメニティー消耗品に至るまで、
トータルでお仕事をさせていただいたのです。

グランドオープンの平成8年8月の前後1年間は、まさに三日と置かずに
打ち合わせをした想い出が蘇ります。

仙台をベースに車で営業していた僕は、ある冬の日、大雪で福島に
立ち往生したときがありました。

「今夜中に仙台に戻ることはできそうもないな」と想った僕の脳裏に浮かんだのは
畠女将の笑顔。

大勢のお客様をお泊めしているのは分かっているものの、ダメ元で
旅館まで辿り着きました僕に畠女将の優しいひと言は嬉しかった。

「大丈夫だから泊まって行きなさい。
 お膳は無いけど夕食なら和食処で
 好きなものを食べていいからね」

「一宿一飯の恩義」と言いますが、僕の場合は、次の日、なぜか
「お土産」までいただいていますから、「一宿一飯一土産の大恩」
です。

文章で書くと、大雪で立ち往生したところ、泊めてもらったという
だけなのですが、本当に涙が出るほど嬉しかったのです。それは何
故でしょうか?

おそらくは「人として当たり前の優しさ」に触れたからだと想っています。
損得も賢愚もない、善悪すら超えたところの「優しさ」。
これに触れたとき人は、与えてくれた相手を忘れることができません。

ところで吉川屋さんほどの大きな旅館になると、お取り引き業者さんの数も
相当数になります。

そうした方々とは、吉川屋さんが企画した新春パーティーや情報交換会などで
お会いすることも多いのですが、実に100社以上200名近い人たちが
集まることになります。

いろいろな会話の中で、「やっぱり」と想うのは、女将さんに対して
恩義を感じている人の多さです。お客様を含め、年間十万人単位の人と
触れ合う畠女将さんの、小さな、しかし絶え間ない行動が、長年の間に、
大きなご縁の輪を作ってく。

ここに商売の肝があるのです。



3、飯坂から福島、そして東北を代表する宿へ


「大地震」「大津波」「原発事故」「風評被害」

2011.3.11の東日本大震災が与えたこの四重苦により、福島県は今後、
数十年単位の取り組みを余儀なくされています。

2012年現在、人口は33年ぶりに200万人を割り、7万人近い人たちが
県外へ流れ、その内4万人は住民票も移してしまいました。

幼稚園も小学校も定員に満たない地区も多くなっていますし、仮設住宅や
借上アパートに入っている人たちも9万人以上いるという実情にあっては、
旅行者も激減してしまいました。

吉川屋さんは原発から78km離れており、緊急性のあるエリアにはないものの、
この創業170年を超える宿にとっても、今後の経営は深刻な局面を迎えています。

しかしながら畠女将さんは言います。「こんな状況だからこそ、宿ができることを
最大限やってゆきたい。宿とは、人の命を預かる場所だから」。

震災当日の吉川屋さんの動きは素晴らしかったと想います。

年に2回と義務付けられている避難訓練も、吉川屋さんの場合は、
防火防災訓練合わせて年に6回も実施しておりましたのでソフト面、
ハード面の体制は限りなくベターでした。

地震発生からわずか20分で、ツイッターに「お客様の避難完了」
を発信するというスピード。

非常用電源が稼働し、地下の貯水タンクにも充分な量が確保されており、
当日も、固形燃料を使い温かい食事をお客様に提供できました。
翌日には大型バス2台もチャーターして、団体客を東京まで送り届けるなど、
非常時の対応の速さ、的確な判断に対して、お客様からの感動のお手紙が
多数届いたのです。

その後も、被災者や警察隊、数百人の受け入れを継続的に行い、非常時期間でも
快適に過ごすための滞在ルールを取りまとめたり、1週間に1度の割合で
歌謡ショーや漫談などを企画実施して、滞在者の心を癒してきました。

当時の滞在者が、ふたたび宿を訪れる人が多いのも、こうした全社一丸となった
取り組み、心配り、おもてなしに感動したからに他なりません。

震災前の営業会議では、「売上をどう創るか」がテーマでした。もちろん経営ですから
それは当たり前です。でも、震災後は「どうしたら地域の役に立てるか、
どうしたらお泊りの皆様の心身を安らげる場所になれるか」というテーマが
大きくなったと言います。

千年に一度の大震災は、商売のあり方を本質的に変えました。ともすれば
「贅沢消費」に分類される旅行という商品ですが、その本質は
「明日への活力をお持ち帰りいただくこと」だったということを、
大震災をきっかけに気づき、想い出すことになったのです。

人々がイキイキと生活し、力いっぱい仕事をするための、なくてはならない産業。
それが旅館業であることに気づかされたのです。

今、若き七代目が育ってきています。

現代的センスとユニークな発想、そして、彼ならではの才能を開花させながら、
創業二百年に向けて、東北を代表する宿として、力強く羽ばたこうとしています。

彼は言います。

「スタッフの皆様、取引先様、
 お客様の人生を変える宿を創りたい」。

・・・・・人生を変える宿とは、大変なコンセプトですが、畠女将さんの息子なら、
僕らに新しい感動を、これでもかとばかりに提示してくれると確信しています。




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Posted by しるばーうるふ at 17:12Comments(0)しごと

2012年09月22日

会社のお金の使い方、付き合い方


こんにちは♪

3つのサティスファクション(満足)を提供、
スリーエス創研の渡辺が今回の担当です。


今週21日に「iPhone5」が発売されました。
盛り上がっていますね。

高速通信の新しい技術を備えているので動画もスムーズに見れると
いうことで、ますます「スマートフォン」が進化していきますね。

そして、「スマホ」の申し子と云われている「LINE」ですね。

スマホのアプリケーションで、無料通話・無料メールが簡単にできる
「特定の仲間」と交流する、若者の必須のコミュニケーションツールと
なっているものです。

2011.6月にサービス開始で、既に国内利用者は、なんと2800万人
(facebook:1032万人)と拡大中です。

このツールの<使い方>次第で、携帯電話の利用料金にも変化が!

使われている人は、それを実感しているのではないでしょうか。


さて、今日は「お金」の話、会社における「お金との付き合い方」
を取上げてみます。


------------------------------------------------------------


《お金は稼ぐより使う方が難しい?!》


松下幸之助氏の語録にもある、よく耳にするフレーズです。

お金の<使い方>は、個人でも会社でも、その器量を見られます。
個人であれば「生き方」、会社であれば「経営のあり方」を見ることが
できます。


決算分析・事業計画策定・新規事業企画などの機会でここ最近、
お金の使い方=「収支計画・損益計算書」づくりに携わることが多い
のですが、気になることが・・・。

それは「計数管理」です。


各種経営指標や業界の平均データと比較して、水準を把握することや
計画の基準を設定することは必要なことなのですが、これに囚われ
すぎている経営者が多いように感じています。

原価率は○○%でなければ、
人件費比率は○○%でなければならないと・・・。


同じ業種であっても、「経営のあり方」「販売やサービス提供のあり方」
などによって、お金の使い方は当然異なってきます。

例えば、同じ飲食店でも、食堂と料亭、ファーストフード店では、
食材に掛かる原価率も、調理人やスタッフなどの人件費比率も大きく
異なってますよね。


業界平均や他社の数値を参考にするのはいいのですが、経営方針や
特徴づくりにこだわって、お金の使い方もしっかりと考えて欲しいと、
思っています。

「うちは、食材にこだわってお客様に喜んでもらうから、・・。」
「うちの方針は『人によるおもてなし』、だから人件費は・・。」


もちろん、売上に対する経費の組み合わせで、「利益」を創っていく
ことができる仕組みであることが前提ですが。


《人件費比率と労働分配率》


「業務改善」で特に話の中心になるのが、経費に占める割合の大きい
「人件費」です。

業績が右肩上がりの場合は、売上高を拡大させることで、多少の利益
低下や人件費増を吸収できましたが、業績が横ばいから下落傾向となると、
人件費増加(高止まり)が経営に大きく影響するので、
ここにスポットがあたるのです。


人件費に関しては、一般に「人件費比率・労働分配率」といった、
計数で状況を把握します。

・人件費比率=人件費(賃金・法定福利費・退職金等)÷売上高

・労働分配率=人件費÷売上総利益(売上高-売上原価)


■数値をみて「人件費比率が高い」「労働分配率が高い」といって
すべてが悪いわけではありません。

他の会社より給与や退職金の水準が高いということであれば、他社
よりも良い待遇を社員に提供しているわけですし、商売のあり方として
「人」に投資を多く行っていく経営スタイルもあるわけですから。

私のお手伝い先である「旅館ホテル」の場合、人件費比率30%前後、
労働分配率40%前後が平均的な業界データとなっていますが、人件費
比率が40%超でも、しっかりと利益を創出しているところもあります。 


■数値をみる場合、「人件費比率」よりも、「労働分配率」を意識
してみます。(労働分配率は、生産性の分析や人件費の適正水準を
把握するために用いられる企業経営の指標です。)

それは、「売上高」でなく、「利益」でみるからです。

同じ人件費比率で、売上が大きくても、利益が出てこなければ経営は
悪化するからです。


■「労働分配率」をみて、適正より高くて問題になるのは・・・。

①人件費が高い。業務効率・営業効率にムダがあるのではないか?
②利益を創出する仕組みが悪いのではないか?
 
 ということになります。


「人件費の削減」「人件費比率の抑制」は、給与の昇給ストップや
賞与額の削減、リストラ、あってはならない話ですが、残業費の未払いや
社保の未付与などでできますが、経営者としては避けなければなりません。


自社・他社(業界)・業界での指標(基準)をしっかりと把握することは
重要ですが、これは数値(基準)でしかないので、大事なことは、
自社はどのように<お金を使っていくのか>をきちんと計画して、
実行していくことです。

そして、利益率を上げることであり、業務効率の改善としてムダを
排除して生産性アップを図ることです。


また、ここでしっかりとみておきたいのは・・・。

■現状の数値(水準)だけではなく、トレンド(推移)です。

「労働分配率」の計算式は、

労働分配率=人件費÷売上総利益(売上高-売上原価)です。


つまり、人件費と利益(粗利)の上昇傾向が同じペースであれば、
毎年の「労働分配率」は変わりませんが、人件費の上昇傾向が粗利益の
上昇ペースを上回っていれば、「労働分配率」は低下することになり、
結果として経営状況は悪化するということです。

「人件費」の上昇も見越した「利益」の創出が毎年求められます。


いかにして、利益(利益率)を上げていくか。

経営者の手腕が問われます。

「利益」を創出するために、何に経費をかけていくのか?
「利益」を創出するために、何に投資をしていくのか?

お金との付き合い方(使い方)がますます重要となっています。



《念頭に置いておかなければならないこと》


「人件費」は、年々上昇していくものです。
年功序列型の賃金体系では、定期昇給や昇給昇格の実施で年々上がって
いくこととなります。


また、様々な人件費上昇への対策を講じていく必要があります。


■パート・アルバイト雇用に関して

・最低賃金額

 パート・アルバイトの賃金設定のベースとなるものですが、年々
 上昇しています。地域により設定金額が異なりますが、東京を例にすると、
 H23年では時給837円です。5年前は719円、118円のアップです。
 
 仮にこの最低賃金で1日5時間・月16日勤務のパートスタッフへの
 支給額を計算すると、月額66,960円(5年前57,520円)で、
 月9,440円、年113,280円の上昇です。

 毎年上昇しています。

 837円←821円←791円←766円←739円←719円と。16.4%増です。
 今後も上昇していくでしょう。


・パートの社会保険付与

 2016.4月から付与対象が拡大します。対象が週20時間勤務・収入
 94万円以上・勤務見込み1年以上と、大半のスタッフが対象と
 なっていきます。スタート時点では、501名以上の企業となっていますが、
 3年以内に対象企業も拡大する方針となっていますので
 遅くとも2019年には対応が必要になってくる可能性があります。


■社会保険に関して

・厚生年金保険料

 現在(H24.9)の保険料率は16.766%、折半ですので会社負担分は
 8.383%。報酬月額20万円であれば、会社負担額は16,766円です。
 3年前(H21)が15.704%で会社負担額15,704円ですので、3年間で
 1,062円アップ(6.7%増)です。

 毎年0.354%づつアップして、H29.9月18.300%になることが決まって
 いますので、5年後には18,300円、今より更に1,534円アップ(9.1%増)
 となっていきます。

・健康保険料

 健康保険料も上昇しています。多くの事業者が加盟する全国健康
 保険協会の東京・介護保険該当場合みると、保険料率は11.52%、
 折半ですので会社負担分は5.76%。報酬月額20万円であれば、
 会社負担は、11,520円です。H21が9.37%の9,370円なので、
 3年間で2,150円アップ(22.9%増)です。

 厳しい医療保険の財政状況や高齢者医療への拠出金が増えていく
 ことから、まだまだ上昇していく可能性があります。


・雇用保険

 事業主負担は、H24.9月で一般の事業の場合、8.5/1000とH23よりは
 下がりまりしたが、H21の7/1000から見ると上昇していることになっています。
 報酬月額20万円ですと、1,700円で、3年前から見ると300円
 (21.4%増)となっています。



これらを年額にすると・・・、
社員数を掛け合せてみると・・・

相当な負担が、ここ数年でも会社の負担増になっていることが改めてわかります。 


これらの負担増の要因の増加率が、利益の上昇ペースより高くなっている
とすれば、「人件費」の負担増がのしかかってきていると、いうことです。

先の「公認会計士の椎木さん」の号にも書かれていますが、
これらの負担は、例え赤字企業でも、社員を雇用していれば生じる費用です。


これらの「人件費」上昇も念頭に入れた経営のあり方、対策の構築が
ますます重要になってきますね。 


------------------------------------------------------------

使い方次第でお金は、「生き金」にも「死に金」にもなります。


お金の使い方で、未来は決まる!

御社ならではの、思いを込めた収支計画の策定と計画に基づいた
取組み・実行で、将来を築いて参りましょう。


それにお金を使ったら、会社は幸せになりますか?

それにお金を使うことは、会社にとって最良の選択ですか?



渡辺元伸




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Posted by しるばーうるふ at 21:20Comments(0)しごと

2012年09月15日

関わりのスキルを伸ばす


こんにちは。

人を活かす仕組みコンサルタント 佐藤なな子です。


現在「ジュニア・エコノミーカレッジ in 仙台」という、小学5・6年生を
対象にした起業家プログラムを実施しています。

子ども達が5人1組になり、
模擬会社を設立し、商品を企画し、
実際に現金を使って仕入・製作をし、
販売実践を体験して、決算まで実施。

利益が出たら、一部を納税し、
借入は返済して、株主分配を行います。

損失が出たら、自分達のおこづかいで補てんです。


実は今回ご紹介したいのは、このプログラムそのものではなく、
子ども達が「自分力を発見」するための周囲の関わり方。


参加者である子どもの保護者を含む、周囲の大人達は全て、子どもの
成長をサポートする「サポーター」です。

「教える」事はせず、
子どもが成長する機会を大切にし、
成長する場を提供する事が前提です。


全ては子ども達自身が選び、決断し、
体験を通して様々な学びや気づきを得ていくのです。


例えば、手づくりのティッシュカバーを作って売りたい、という子どもが
いたとします。

原価は1枚20円。

売価を50円にして、300枚製作して売ります!と言った場合、
通常であれば「もっと高くすればいいのに」「300枚も1ヵ月で
作れる訳ないじゃない」と教えたり、アドバイスを言ってしまう事でしょう。

または、こだわり素材のクッキーを作って売りたい、という子どもが
いたとします。

原価は、なんと1枚150円。

売価は3枚1,000円にします!と言った場合、通常であれば
「そんな高くて売れる訳ないじゃない」「もうちょっと原価を落と
したらいいんじゃないか」と大人の意見を言ったり、大人の常識を
言ってしまう事でしょう。


しかし、このプログラムでは教えませんし、大人のモノサシを押し
つけません。子どもが自分自身で決めるのです。

最終的には、300枚を作るのにヒイヒイ言ったとしても、それも
子ども達にとっては大きな学びです。

1,000円のクッキーが、販売当日に全く売れず、当日450円
に値引きをして販売し、決算をしてみたら、赤字だった…。それも
大きな気づきになる事でしょう。


このように子ども達に「成長するための場」を提供していく事が、
周囲の大人達の役割でもあるのです。

ただし、子ども達が知らない事、わからない事は、きちんと教え、
アドバイスします。それ以外の部分は、質問されても教えることは
ありません。


「どうしたらいいと思う?」

「量り売りは、現在の状況でできるかどうか、話し合おうか」

「量り売りはできないと結論が出たみたいだけど、量り売りじゃな
かったら、他にどんな方法があると思う?」

「いま、二つのアイデアが出たけど、どちらをみんなはやりたい?
それはなぜ?」


その状況を見計って、推測し、深堀するための質問、自分で考えさ
せるための質問を多用していくのです。

私たちはビジネスの中で、部下や後輩の指導をする際に、どうしても
「教える」ことが先に立ち、「成長するための場づくり」「成長するための
機会づくり」は、疎かにしがちです。

なぜか?

それは私達、上に立つ者の関わりのスキルが低いからに過ぎません。


この子ども達の起業家育成プログラムは、実は周囲の大人達の関わりの
スキルを大いに伸ばします。

部下や後輩が成長しないのであれば、自身の関わりのスキルを伸ば
していく事が必要なのかもしれません。



佐藤なな子




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Posted by しるばーうるふ at 20:42Comments(0)しごと

2012年09月09日

言葉に魂が宿る瞬間


こんにちは。

コトダマーケティングの市毛です。

前回の中鉢さんに続いてロンドンオリンピックネタで行こうかと思います。


「康介さんを手ぶらで帰すわけにはいかない」


今回のオリンピックで一番話題になった名言はコレですよね。

400メートルメドレーの決勝を前に、バタフライの松田丈志さんが、
インタビューで語った言葉です。

おそらくこの言葉には、いろんな想いがこもっていたと思います。


北島康介さんへの想い。
がんばった練習への想い。
チームワークへの想い。

感謝の気持ち、
思いやりの気持ち、
そして決意。


この短い言葉に、私たちは、そんな彼の強い想いやさまざまな想いを、
感じ取ることができました。

そして、彼らはみごと銀メダルを勝ち取ります。

想いを言葉にし、それを力にして結果につなげる。

コトダマって、まさにこういうことですよね。

言葉に魂が宿るのは、そこに「想い」があるからです。

そこにいたるまでのさまざまな「努力」があるからです。


ビジネスで使う言葉も同じだと思いませんか?

想いのこもったコピーは、人の心を動かします。


文章術やコピーライティングのテクニックなどは意味がない、とは
言いませんが、いくら学んでもそれだけでは売れません。

まずは、
商品に対する想い、
商品を使うお客さまに対する想い、

そこからすべては始まるのです。


どんなお客さまにその商品を使って欲しいのか、
その商品によってお客さまにどうなって欲しいのか、
なぜ、その商品を世に出そうとしたのか、
すべてのビジネスには、必ず「想い」があるはずです。


どうやったら売れるのか、

ではなく、

どうやったらより多くの人に喜んでもらえるのか、


そう考えることができたときに、
あなたの言葉に、魂が宿るのです。


最後に、今回のオリンピックで出会った
もうひとつの名言をご紹介したいと思います。


なでしこジャパンの岩渕真奈さんです。

銀メダルを手にした後のインタビューで、「今、何をしたいですか?」
という問いに、彼女が答えた言葉は


「練習がしたいです」


という一言。


私は感動し、一瞬にして彼女のファンになってしまいました。


銀メダルは、とてもうれしい。
でも、次は金メダルを取りたい。

この場にいられることが幸せだ。
でも、次は出場機会をもっと増やしたい。

サッカーは楽しい、おもしろい。
でも、サッカーは難しい、奥深い。


この一言だけで、
そんな、彼女の複雑な想いを想像できます。


これまで一生懸命に練習してきただろう物語と、これからもさらなる
夢に向かって努力するだろう彼女の物語が、私の頭を一瞬にして
かけめぐりました。

素直な「想い」の中から、まっすぐに出てきた言葉だからこそ、想いの
奥にある物語までもが、くっきりと浮き上がってくるのですね。


「言葉はテクニックじゃない。
 プロだから、言葉に魂が乗せられるわけではない。

 心を動かすのは、人を動かすのは、
 <想い>から生まれた言葉だけだ」


そんなコトダマーケティングの神髄を
改めて気づかされたオリンピックでした。

さて、パラリンピックもはじまりました。

もっとテレビ中継してくれないかなぁと思うのですが、メディアの
扱いは、オリンピックと全然違いますよね。

その中で、みのもんたさんが自らパラリンピックの開会式に行き、
朝のワイドショーで唯一、現地から中継していました。

みのさんのこの行動も、彼の想いが伝わってきますよね。


みのさん、さすがです。



市毛秀穗

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Posted by しるばーうるふ at 21:58Comments(0)しごと

2012年09月01日

“人”はなぜ“人”を応援するのか?


こんにちは!

IOS中鉢です。


いや~すごかったですね。ロンドンオリンピック!

番組表にLIVE!の文字が出ていると、ついチャンネル選択してしまうため、
ほぼリアルタイム枠で観てしまい、寝不足三昧の日々でした。。。

史上最多の37個のメダル数を獲得した日本勢、どの種目を観ても
応援に熱が入りました。


―ココでふと思ったんですが、
人ってなぜ人を応援するんですかね?


今回のオリンピック選手達は、

・僕がスポンサーで経済的恩恵が期待出来るわけでもなく、
・普段から応援しているプロチームの選手でもなく、
・親戚・友人はおろか知人でも出身県が同じでもない

皆さん本当に魅力的ではありますが、
全員がものすごくタイプの美人だけでもないです(笑)

そして、「応援する」理由については、実は心理学的な研究はほとんど
されていないんです。

ある人を偶像化して半ば崇拝してしまうような“ファン心理”とも
意味合いが違いますし・・・


僕が思うに、理由は2つ。

「やっぱり日本の力が認められ、
 祖国を誇りたいという自尊心や愛国心」

そして、

「人並み外れた努力をし続けた選手の集大成に感動し、
 応援“してしまう”」

事実、普段からメディアで取り上げられ、見慣れている種目や選手達への
応援や声援は一際でした。

若く、一番多感な時期のあらゆる楽しい時間の全てを捧げて日々の
過酷な練習に費やし、ケガからのリハビリ、スランプなどの様々な
逆境を乗り越え、今、このロンドンの舞台に立っているー

もう、人として応援せざるを得ないですよね?

頑張ってほしい!
何とかメダルを取らせてあげたい!
という気持ちに自然になります。


― 顧客に応援される人になろう


顧客心理もオリンピック選手を応援してしまうそれに似ている所が
あります。


仕事や商品の評価基準には確かに、当然、「クオリティ」も必要不可欠です。

感情論のみでは事業そのものが成り立ちませんから。

ただ、そこに通常以上の「努力」「頑張り」が見えると人は感動します。

「ああ、この短期間でここまでリサーチしてきてくれてたんだ」
「前回の打ち合わせで話した無茶振りが全てカバーされてるなあ」
「ここまで細かくウチの事を考え、自分の会社のように良くしよう
 と思ってくれている」
「暑い中スーツで良く顔を出してくれるなあ」

など、【パッケージ内容や契約内容を超えたサービス】に人は心が動き、
共感してもらえる。

そして大抵の場合、それはひとかたならぬ努力の賜物です。


顧客は取り組む姿勢に非常に敏感です。

御社の仕事をしたい、役に立ちたい、という想いは、笑顔や汗や眼差しに
姿を変え(笑)、必ず顧客に伝わり、あなたへの応援に繋がります。


―では、どうやってそのモチベーションを維持するか?

オリンピックの代表選手たちは、その競技が好きで好きでたまらないから、
努力し続けられます。

僕らも、仕事をより好きになり、
そういった感覚/レベルに一歩でも近づきたいものですね。




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Posted by しるばーうるふ at 15:31Comments(0)しごと