2012年04月08日

会社を活性化する横断プロジェクト


本日は、桜満開の福岡より、渡辺元伸がお届けします。

4月を迎え、「組織変更」もされて気持ち新たに「新年度」運営を
スタートされた会社も多いと思います。

皆さまの会社は「会社一丸」となって邁進されてますでしょうか?

今回は「コミュニケーショ」&「コラボレーション」で組織運営を
活性化する『横断プロジェクト』について話をしたいと思います。



【官僚主義・事なかれ主義・縦割り主義】

多くの会社に存在する「組織運営」が引き起こす弊害です。

ほとんどの会社は「営業部」「開発部」「総務部」といった職能別
の組織構成となっていますが、小さな会社でも、いわゆる「大企業病」
に罹っているケースを目にします。

多くの場合は、業務(担当)の細分化・ポスト(役位)づくりのために
「組織」をつくっています。結果、スタッフ数がそれほど多くないのに、
数多くの「組織」が存在しています。

「本部」があり、その中にいくつかの「部」があり、「部」は複数の
「課」で構成され、更に「係」があるという状況で、課の構成員
がほとんどいなかったりもしています。

結果、セクショナリズムが発生して部門間の連携が悪くなることで
情報の分断・意思疎通不足・協力などの融通の希薄など、会社運営
に多くの弊害をもたらしています。

・取組がバラバラで行われ、会社全体としての統一や団結がない。
・情報共有ができておらず、最良のサービス提供ができていない。
・情報連携、意思疎通の不足から、ミスやクレームが生じている。
・責任の擦り付け合いが行われ、物事の改善がなかなか進まない。
・気づきの相互指摘がないため、よくない事象が放置されている。
・各組織で要員を確保するため全体の陣容(人件費)が拡大する。
・各組織がバッファを設けるため物事の処理に時間を多く要する。

                        などなど


【現場は、組織間の「コミュニケーション不足」解消を求む!】

「ES(従業員満足度)アンケート」や業務改善の「現場ヒアリング」
を実施すると、必ず、現状の問題点として「部署間のコミュニケーション
不足」、改善点として「部署間のコミュニケーション強化」が
上位項目で挙がってきます。

意外なほど、現実の組織では協力や相乗効果が働いていないです。

スタッフ全員が意識をして「コミュニケーション」を図ればよいこと
なのですが、実態としては「組織の壁」がそれをできない状況に
しているのです。

「風通し」の良い組織風土とするために、多階層あった組織を簡素化
してフラットにしたり、組織の統廃合で組織の数を大きく減らして
改革を実行した会社もありますが、簡単にできることではありません。

●重要なことは●

最も効果的で重要なことは、「組織」を変更することではなく、
スタッフみんなが話し合える・協力し合える状況をつくることです。

マイナスとなる弊害を取り除き、1+1=3以上となる相乗効果を
発揮できるようにすることです。


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この問題を解決して、『活気』ある会社づくり、スタッフの『モチベーション』
アップを図ることに成功した会社で取り組んだ手法を紹介します。
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【組織運営の潤滑油、『横断プロジェクト』!】

その手法の1つが『横断プロジェクト』の実施です。

・会社として、組織間を跨って効果的な「コミュニケーション」が
 できる場(形)を仕組みとして創りました。

・縦組織で日常業務が行われている中で、組織の隔たりを排除して
 協力・団結して取り組む「横串」の仕組みを創りました。

それまで、経営者は言っていました。

「現場は何を考えているかわかならい」
「各現場に改善取組みの意識が感じられない」

それまで、現場は言っていました。

「会社が目指している方向性がよくわからない」
「意見を言いたくても言えない」
「意見をすると、悪口・密告に受け取られる」

そこで、社長が座長を務める「業務プロセス改善プロジェクト-
ネクスト・ステージ」を立ち上げて、様々な改善取組みを実効的
に構築・実施して成果を出し続けています。

今では、上記のような発言を耳にすることはなくなりました。


「プロジェクト」が‘発展的解消’ということに途中で終わり、
失敗するケースもよくあったとのこと。きちんと、継続して成果を
出して「成功」するために・・・、以下のことを実施しました。


<「プロジェクト」実施のポイント>です♪

■実施に際してのポイント

・「プロジェクト」に経営者も参画、会議にも必ず参加する。
・組織長の部長や課長だけでなく、現場社員でメンバー構成。
・定期的、持続的なミーティングの開催が可能な環境を設定。

■最初に時間をかけて実施したこと

・「目標」のすり合わせをきちんと行った。
 -プロジェクトを実施する[目的(なぜ)]を明確にした。
 -目的達成のための[具体的成果(物)]を明確にした。
 -手段が目的とならぬように[成功の定義]を明確にした。
・プロジェクト運営に関する「ルール」を決めた。
 -愚痴の場ではなく「どうすればできるか」に集中する。
 -「決まったこと」を確実に実施し、毎回進捗報告をする。

■スムーズに運営ができるように実施したこと

・「経営理念・経営ビジョン」を[目的]に組み込んだ。
・手段が目的とならぬように[成功基準]を目標として設定。
・「数値目標」だけでなく、はりあいがでるような
 「数値目標以外の目標」も[成功基準]に盛り込んだ。
・「目標」はやや高めに設定をした。
・組織が協業する「コラボレーション」も意識して企画した。

■実施中に際してのポイント

・[目標]を具体化して「達成」にこだわり続ける。
・自由な発想や意見が言える場をつくり続ける。
・実現のための「行動ステップ」を明確し続ける。

運営に際しては、各々が違う役割と責任を負っているので、時には
「対立」も発生します。

その中で、お互いに「目標達成」に向けて、意見を出し合うこと、
そして一致団結することに、大きな意味があるのです。


●「やる気」が必ず成功を導く●

有名なコンサルティングの会社が入って、立派な経営戦略や改善提案
を実施しても成功に至らないケースが多々あります。

何故なら、「やらされている感」が強く、自分達のモノになっていない
からです。

同じように、経営者が「やれ!」という仕事のオンパレードでは、
スタッフの「モチベーション」は高まりません。

「やれ!」と言われたことをやることが「目的」となってしまい、
その結果に対する責任感も小さいものとなります。

一方で、自分で「やる!」と決めたものは、考え方が変わるだけで
なく、行動も変わる、結果を創り出します。

・様々な創意工夫や協力をしながら進めるようになります。
・責任を積極的に持とうとするようになります。


『横断プロジェクト』の実施(成功)で・・・

・調整し、助け、協力し合うことが、
 「楽しい」「おもしろい」という気持ちが芽生えました。
・組織に広がる信頼感が生まれました。
・全員で成し遂げる「一体感」、
 結果を生み出す「達成感」を体感する機会が増えました。



経営は「人」です。「人」が行うものです。

現場から「やる!」という意思を引き出すことができれば、
マル(○)なのです。

現在、紹介した会社では、業務改善の「ネクスト・ステージ」として、
【1人ひとりが数役をこなす「マルチタスク化」】【組織単位で
相互業務遂行を行う「オールラウンド化」】に取組んでいます。

「会社一丸」として邁進し続けるためには、
「コミュニケーション&コラボレーション」の
仕掛けづくりが大切となります。

これは、社内に限らず、取引先・パートナー先にも重要な「あり方」
ですね。我々「ブランドサルベージ」も実践しています。




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Posted by しるばーうるふ at 21:15│Comments(0)しごと
 
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