2011年07月19日
クチコミを味方につける販促
「フォロワーの数だけ値引きします」とは、
ツイッターの有名事例であり、すし処さいしょさんのものです。
フォロワーが2000人居れば、2000円の値引きです。
フォロワーが3万人居れば、寿司代は無料です。
当日は損ですが、メディアの取材もあり、PR効果は抜群。
ご来店時の対応さえ熟慮できれば、リピーター獲得にも。
ただ、今回話題にしたいのは「クチコミのスピードと量」。
3万人のフォロワーを持つヘビーなツイッターユーザーが、ひと言
つぶやくだけで、瞬時に3万人に情報が伝達される時代です。
そもそもクチコミとは何なのか?
今回は、そのあたりも含め、クチコミを味方につける販促について
一考します。
クチコミを英語では、word-of-mouthと言います。
そのままですね(^_^;)
マーケティングの世界では、CGM(Consumer Generated Media)
といい、直訳すれば「生活者による情報発信」です。
ま、これもある意味そのままですね(^_^;)
最近、クチコミがまた注目されていますが、もちろんソーシャル
メディア発達に伴う現象であり、このコラムの愛読者なら
「共感性社会」というキーワードが浮かぶでしょう。
生活者からの共感を得た商品やサービスだけが、存続発展を
許される時代です。
「いいね!」と言われてナンボなんです。
さて、クチコミの何がいいのでしょう。
突き詰めれば以下のふたつです。
●お金があまりかからない。
●客観的評価で信憑性が高い。
まず前者ですが、クチコミは直接的コストはゼロです。
商売のコミュニケーション手段として、
・テレビや雑誌などへの「広告」があり、
・それにイベントやノベルティーなどを絡めた「販促」があり、
・もちろん「営業マン」によるセールスがあり、
・メディアによる「報道」があり、
・そしてクチコミがあります。
報道もお金はかかりませんが、一過性の色合いが濃いので、
それを省くと、クチコミが最も安価でしょう。
次に後者ですが、これが重要です。
「お客様の声」然り、「事例紹介」然り、であり、実際に利用した
人の声や顔や動画ほど、雄弁に商品をPRできるものはありません。
ましてやそれが「親しい人からの情報」であればなおさらですよね。
クチコミは生活者(近年では「選択者」と言う)の購買行動に強い
影響を与えやすいのです。
特に高額商品や、無形の商品の場合は、その威力の恩恵に授かり
たいと願うほどです。
このコラムを読んでいる方は、宿泊施設のオーナーさんや女将さん
も多いのですが、「持ち運びも発送もできない宿泊施設」の、環境・
料理・サービス・ホスピタリティー(おもてなし)などは、その最たる
ものでしょう。
実泊された方の、お褒めのお声ほど、心強いものはありません。
そこで、クチコミをコントロールしようとする動きは、かつても何度となく
訪れました。バイラルマーケティング、バズマーケティングなど言われる
手法でしたが、クチコミは、仕組化、ツール化できるほど甘いものではない。
「売り手による買い手の操作」という意味では、今までのマスメディアと
変わらないものだからです。
しかしながら、
ここにきて、
ソーシャルメディアがそれを可能にしつつあります。
ツイッターの爆発力は、既存メディアを凌駕するときがある上、
ローカルな話題でも、店舗に人が押し寄せます。
フェイスブックの実名による信用力は、噂のレベルを遥かに超え、
人を動かすチカラを発揮します。
それにしても、もちろん操作などできません。
ひとえに、実際の商品の良さと、
ひらすら、企業の持つ「人柄」をベースに、
自然発生、するものであり、
なおかつ、クチコミが起きるだけの「価値」が求められます。
しかるに、狙って当てることは難しい側面がありますので、僕は、
僕の顧問先様には、次のふたつを提唱しています。
●小さなクチコミを数多く継続的に起こせる
コミュニティーづくりを。
●「実際の対面×ネットのつながり」の相乗効果を。
このコラムをお読みの方は、ネット完結型のご商売は少ないと
想います。店舗があったり、人と会う仕事だったりするでしょう。
ソーシャルメディアは、人類史上初めて、将来のお客様および現在
のお客様との双方向のコミュニケーションを実現しているメディア
です。
例えばお店でイベントをやるとします。
従来だとその告知は、店内での掲示やフリーペーパーを使った
広告が担って来ましたし、クチコミのスピードも量も、ある程度の
制限を受けてきました。
でも今なら、日常的な顧客とのコミュニケーションによって、
■お客様にすら企画段階から参加をしていただくこともできます。
■今日思いついた企画を今日のうちに実行できたりもします。
■それどころか、30分前のアイディアも即時に実行に移せます。
そして日常のコミュニケーションの恩恵は、次のように現れます。
■ご来店いただいたお客様に対して、
「先週体調を崩されていたようですが、
元気になられたのですね。良かったです」
などというお声掛けを行うことで、親密度が格段にアップします。
■お客様はお客様で、
「開発に1ヶ月も苦労された新しい料理のお披露目。
今日は何としても来たかったんですよ」
という嬉しいことを言ってくれる関係性を築くことが可能です。
僕の販促の肝は、
どんなツールを駆使しようとも、
どんな場面だろうとも、
いつも書いているように
「お客様との会話の量を増やし、その質を上げる」
ことにあります。
ソーシャルメディア時代は、
このテーマをダイナミックに実現できる時代ですね。
「クチコミ」という、経営や販促の普遍的王道を、
是非、御社の戦略の要に据えていただきたいと想います。
あ・・・・、絶対にソーシャルメディアを取り入れなくては
ならないってことでもありませんので、事業内容や哲学理念
に基づいて実践を♪
★「商売とは相思相愛を探す旅」
株式会社 乾杯・KANPAI
http://www.kanpai-kanpai.com/
業種を問わず大好評のメルマガ↓です。
http://www.kanpai-kanpai.com/service01.html
Posted by しるばーうるふ at 17:53│Comments(0)
│しごと