2011年04月15日

まずは被災1ヶ月の戦略と戦術


いつも、あなた様と共に歩んで行きたいと想っております。


★★★★★30秒読破!★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

大型旅館から、中規模、小規模まで廻って話を聞いてきました。

また、事業断念した二本松岳温泉は松渓苑の佐藤社長様とも面談。

宮城や岩手については「復旧と同時に復興」への動きも見られます
し、新潟などは特別な被災は無いので、お客様にいかに旅行をして
いただけるように工夫するかにフォーカスできます。

ただ、福島県は、原発問題があり「災害進行形」です。

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

今日はいつもよりボリュームがあります。

気になった部分だけでもどうぞ(^^)。


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     まずは被災1ヶ月の戦略と戦術
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自粛と経済活動のバランスですが、

この「自粛」とは、「外部からバッシングを受けるのではないか」
という「他者の目を気にする行動」であるという側面があります。

 被災地にいる僕から言わせてもらえるなら、
 自粛とは、単なる「不景気促進運動」です。

 誰ひとりとして幸せになりません。

また「宿」本来の機能とは、

「心身の癒しと、さらなる元気」を提供することであり、
「心の豊かさや、身体のリフレッシュ」を提供することです。

・心と身体を休めて元気になっていただく。
・飲食や旅行をすることが復興支援になる。

これは善意であり、今、世の中に求められています。

ある宿の事例ですが、今回の訪問アドバイスにて、
以下のDMを出すことにしました。

●発送時期/4月末
●部数/既存のお客様リストに1万通
●仕様/Z型圧着DM
●切り口/心のつながり
●宿泊プランは義捐金プランの他、5~6本紹介。

「東日本大震災。当舘ができることは皆様を・・・・・」

という切り口で、

★今、キャンセルだらけで助けて欲しいこと。
★衝撃的映像で被災地以外の方々すら心と身体を傷めていること。
★宿本来の「癒しと元気」を、是非とも差し上げたいこと。
★自粛するだけ復興が送れること。
★旅行することが社会貢献になるプランも用意したこと。
★みんなで力を合わせて行きましょう!というメッセージ。

という内容と組み立てにしました。

以上のような内容にてイラストで表現してDMを出します。
また、その素材をホームページでも使います。
今月から地元新聞に数万円の小枠広告を出します。


今回の出張で数軒の宿と話し合ったダイジェストは以下。

「こんな宿の事例がありました」という話題です。


●避難者数百名様への三食ケータリング。@1,000円
 市からの要請で決まりました。

●避難者の要望にて、ケータリングとは別に、
 バイキングスタイルの朝ごはんの宿での提供。
 器なども、市の手配と購入で支給され、さらに洗い物も、
 食事をした方々に手伝っていただくことに。

●葬祭会館からの料理発注。@7,000円~9,000円
 新潟の事例ですが、昨年から取り組みを強化していた
 葬祭料理の注文が、この時期になってコンスタントに。
 
●仙台にあるサッカーチーム少年団の練習合宿
 宮城では練習できるサッカー場が不足しています。

●警察関連200名の宿泊を1週間。
 いろいろな県の警察の方々を受け入れる施設として。

●被災者受け入れ1日120名で4ヶ月。
 これは福島県の動きが最も早いです。
 各施設の受け入れ数オーダーに対して、
 できるだけ早い避難者被災者の割り当てをしています。

●関東圏の各種組合数百カ所への会議や総会誘致のDM。
 先週行ったのですが、1予約が入りました。
 これは福島のある宿の事例ですが、この時期、
 総会を福島でやっていただけること自体が有り難いです。

●日本を元気にする宿泊義捐金プランをリリース。
 これはほとんどの宿で告知スタートできていますね。

●お客様リスト数千人へのDon't stop traveling!DM。
 このメールで先に触れた事例です。
 困ったときは、既存のお客様におすがりしましょう。

●人気ブロガ―を旅館に招待、その記事を書いてもらうPR手法。
 先週末のメルマガで紹介していますが、ソーシャルメディアが
 得意な宿は実施してみてもいいと想います。

 ブロガ―が自分の言葉で、その宿の良さや被災後から現在の状況
 をブログレポートしますので、人気ブロガ―とのコネクションが
 あれば有効な手立てと想います。


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     「産業復興プロセスについて」
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観光庁観光産業課まとめということで、東日本大震災による災害に
より被害を受けた事業者に対する支援策が「観光経済新聞社4月9
日版」にもまとめられて掲載していますね。

◎被害地への支援策

 1災害復旧貸付(日本政策金融公庫)
 2生活衛生関係営業者等への災害貸付(日本政策金融公庫)
 3災害関係保証(信用保証協会)
 4被災中小事業者の既往債務の負担軽減
 5雇用調整助成金
 6地方税
 7NHK放送受信料の免除

◎被災地および被災地以外で利用可能な支援策

 1セーフティネット貸付
 2セーフティネット保証
 3雇用調整助成金


では、過去を振り返ってみましょう。


「阪神・淡路大震災の概要及び復興ー経済復興」
(要点まとめ/松尾公輝)

http://www.city.kobe.lg.jp/safety/hanshinawaji/revival/promote/img/09.pdf

経済を戻すための国と行政と民間の取り組みがまとめられています。


(ここから)

経済復興にあたり、まず考えなければならないことは、「施策の道
筋」である。

地域産業が震災から立ち上がっていく過程として、まずは元通りに
すること、そして、本格的に被災前の状態に戻すこと、さらに、震
災前から抱えていた課題の解決を図っていくという、復旧、復興、
そして新たな展開へと道筋をつけた施策を行っていくことが重要。

復旧の段階では、「事業を再開するための資金」を確保する緊急
資金融資を、「従業者などの住む場所」を確保する仮設住宅の建設
を行った。

また、「事業を再開するための場所」を確保する「仮設工場」の設置や
「共同仮設店舗補助制度」を実施した。

そして、復興の段階では、恒久的な公営貸工場である「神戸市復興
支援工場」の建設、中小企業集団化事業などを行った。

さらに、新たな展開として、「北野工房のまち」、「神戸ブランドプラザ」、
「シューズプラザ」などを開設してきた。

これらの施策の展開は結果そのものであるが、やはり、当初から
施策の道筋をイメージしながら進めていくことが重要だと思う。

そして、これらの施策展開には、当然ながら、「国や県の協力」が
不可欠である。

例えば、融資制度は、国・県・市で協調して実施したし、仮設工場
のように、国に新たな制度を創設してもらい実現したものもある。

その一方で、様々な利害関係により、国や県からの協力が得られない
場合であっても、必要とあらば独力で実施した制度もあった。

そして、最後に重要なのは、「人」である。

震災から立ち上がってきた神戸の産業界には、それを支える元気な
「人」の姿があった。

行政の支援策は、自らの復興に向けて努力する彼らを後方から支援
したに過ぎない。

「施策の道筋」をつけるにも、「国や県から協力」してもらうにも、
やはり「人」との良い関係を構築することが前提として重要であり、
その良い関係を築けばこそ、地域産業の状況や課題、必要なものは
何であるか、そして、どうすればよいのかと考えることができるわけ
である。

当然に、その姿勢は、災害時だけの話ではない。やはり、平時から、
「人」との良い関係を築き問題意識を持って、日々の業務に取り組む
ことが大切であると考える。

(ここまで)


どんな制度も施策も、はじめに人ありきと想います。

以下より復興プロセス関連情報追加です。


■「大阪府震災復興都市づくりガイドライン」

http://www.pref.osaka.jp/attach/2838/00000000/05.fukko_guideline_whole_book.pdf

■「参考資料1 東京都震災復興マニュアル復興プロセス編抜粋」

http://www.bousai.go.jp/fukkou/070306/sankoshiryo_1.pdf
(図解した資料です。以下が整理されています)

復興の全体像

○ 被災者の思いに応える5つの方針
○ 復興の全体像
  ~"地域力"を活かした住民主体の復興のために~
○ 地域復興協議会が母体となった復興プロセス
  ~地域力の課題に総合的に応えるために~

分野別の復興プロセス

○ 都市復興のプロセス
○ 住宅復興のプロセス
○ 産業復興(商店街)のプロセス
○ 産業復興(工業)のプロセス
○ くらしの復興プロセス

■「阪神・淡路震災復興計画最終3か年推進プログラム」

http://web.pref.hyogo.lg.jp/contents/000016562.pdf

10年間での"創造的復興"をめざして、平成7年に策定した阪神・
淡路震災復興計画の7年目に、残り3カ年をどうするかをまとめた
資料です。

■「阪神・淡路大震災 復興都市計画事業・まちづくり」
 安藤元夫氏著
 http://www.gakugei-pub.jp/higasi/09ando2.htm
 すごいボリュームの書籍をPDFで公開しています。


………………………………………………………………………………
     ビジネスパートナーの椎木会計事務所さんからの情報
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ビジネスパートナーの椎木会計事務所さんから復興計画書作成サポート
のお話しをいただいています。

融資の際のポイントは、

1.なぜお金が必要か?

直接被害
間接被害

2.いくらお金が必要か?

設備投資資金
運転資金

3.将来、どうやって返すか?

過去の営業成績と
今後の売上改善、コスト削減対策

などを、いかに説明できるかか鍵です。

金融支援情報などもありますので、必要な方は以下からお問い合わせ
ください。

「東北関東大震災せんだいビジネス復興センター」 
http://ameblo.jp/revive1446/

新着情報ピックアップ

<資金繰>高度化貸付の既往債権の整理及び償還猶予等について
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10853625979.html

<税金>法人税確定申告書等用紙に係るお知らせ
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10853827402.html

<個人向>育英金情報
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10853717051.html


その他、各種情報を更新しております。
例えば、以下のような情報。

厚生労働省から、「日本はひとつ」しごとプロジェクトと称して、
被災者の就労支援、雇用創出に関しての方針が発表されました。
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10853676941.html

主な内容は、

・復旧事業等による確実な雇用創出
⇒当面の復旧事業における地域の建設企業の受注確保を推進

・重点分野雇用創出事業と緊急雇用創出事業の拡充
⇒「震災対応分野」を追加

・特定求職者雇用開発助成金の活用
⇒被災した離職者をハローワークを通して採用すれば、
 中小企業で90万円、大企業で50万円の助成金

・被災した学卒未就職者の支援の拡充

 3年以内既卒者トライアル雇用奨励金
(変更前50万円⇒変更後60万円)

 3年以内既卒者(新卒扱い)採用拡大奨励金
(変更前100万円⇒変更後120万円)
(変更前1事業所1回限り⇒変更後1事業所10回まで)

各社の被害状況と今後の見通しは、それぞれだと思われます。
現在の雇用を維持するためには、
雇用調整助成金を活用していただき、
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10848041756.html

被災者を雇用して支援したい経営者の方には、今回発表された助成金
を活用していただき、一人でも多くの雇用を生み出していただければと
思います。(僕も同感です)

さて、椎木さんのニュースダイジェストです。
地元新聞の河北新報さんと、日経新聞からのヘッドライン。

★東日本大震災がビジネス界に与えた影響のまとめ。
http://ameblo.jp/revive1446/entry-10849560221.html

<ミクロ要因>

(3月21日河北)女川原発復旧計画立たず。217万kw。
(3月22日河北)福島県原乳、野菜出荷停止
(3月24日河北)福島産野菜摂取制限
(3月26日河北)解雇相談宮城県119件(25日まで)
(3月28日河北)資金繰り相談13,700件(24日まで)
(3月28日河北)宮城県がれき量23年分
(3月29日河北)仙台市中心部849頭のビル、マンション倒壊の恐れ
(3月29日河北)宮城県住宅損壊4,971棟
(3月29日河北)宮城県被害額1兆円超(一般会計8,400億円)
(3月30日河北)宮城県被災車両146,000台
(3月30日河北)東北4県443平方キロ浸水(若林区56%)
(3月30日河北)宮城労働局雇用問い合わせ23,184件(東北4県30,000件)
(3月31日河北)小型漁船の9割破損、水産被害3,742億円
(3月31日河北)「中三」(青森市)が再生法申請
(4月1日河北)宮城県被害総額2兆753億円
         (工業関係5,900億円、商業関係1,200億円、
          観光関連施設200億円の経済関連7,320億円、
          農林水産関係8,492億円、土木関係4,224億円、
          教育委員会関係651億円)
(4月1日河北)仙台火発4号機、新仙台火発1号機、2号機、
         原町火発1号機、2号機339万Kw
(4月1日河北)1,100万Kw供給能力(2010年最大需要1,500万Kw)
(4月1日河北)浄化センター壊滅。通常の状態は2年。
(4月1日日経)イチゴ農家被害(収穫量全国10位、産出額56億円)
         コメ被害(収穫量全国7位、産出額811億円)
         宮城県農業産出額1,824億円)
(4月2日河北)風評被害 会津まで
         (出荷制限対象外農産物の価格急落)
(4月2日河北)仙台三越売上61.5%減
(4月2日河北)宮城農地の11%浸水
         (青森79ヘクタール、岩手1,838ヘクタール、宮城15,002ヘクタール、
          福島5,923ヘクタール)

<マクロ要因>

(3月16日河北)15日東証1,015円安
(3月18日河北)17日円相場76円25銭(戦後最高値更新)
(3月19日河北)日本の原発54基、電力の30%弱
(3月25日河北)各国の輸入規制(米国、香港、シンガポール、オーストラリア)
(3月26日日経)自動車生産台数40万台減少(年間生産台数の5%)
(3月25日日経)3月鉱工業生産指数9.4%減(リーマンショック時8.4%)
(3月30日日経)東電株式時価総額29年ぶり1兆円割れ(3.5兆円⇒1兆円)
(3月30日日経)夏場電力需要6,000万kwに対して東電3,850万Kw
(4月1日日経)素材の供給大幅減(亜鉛△65%過酸化水素△80%)



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Posted by しるばーうるふ at 22:46│Comments(0)しごと
 
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