2011年03月26日

絞り込みの力&背水の陣


中小企業の戦略は、最終的に次のみっつに収斂されます。

★ディスカウント型
★オンリーワン型
★地域密着型

ディスカウント型だと大手やチェーン店に駆逐される危険があります。
ですので、中小企業の戦略は「オンリーワン」か「地域密着型」を
選択すべきと想っています。

しかしながら、
なかなか特化できずに今を迎えている企業も多いです。

特にオンリーワン戦略に言えるのですが、「絞り込むのが難しい」
という話題に必ずなります。

山形県米沢には「お二人様専用の宿」がありますよね。

一人では泊まれない、三人以上でも泊まれない。
どうしても「二人」しか泊めないのです。

二人で泊まって、米沢牛を堪能し、まったり過ごす宿と「決めている」
からです。


マーケティングとは、足切りの技術、セグメントの科学です。
多分に語弊がありますが、そのような側面は否めません(^_^;)

僕の「商売とは相思相愛を探し出逢う旅」という哲学は、まさにその
こと表現しているとも言えたります。


今日は「鉄道マニアのお宿」の話題です。


伊豆は修善寺「花月園さん」の話題。

もう有名すぎて今さらの感はありますが、この時勢だからこそ、
あえて触れてみたいと想います。

●乗り鉄(乗るのが趣味)
●撮り鉄(鉄道写真を撮るのが趣味)
●車両鉄(車両そのものが好きで趣味)
●音鉄(ベル、車内放送、走行音などの録音が趣味)
●模型鉄(Nゲージ・HOゲージ。鉄道模型の収集などが趣味)

という分野に分かれているようですが『花月園』さんは模型鉄御用達
の宿です。

鉄道模型レイアウトには、富士山やトンネルもあるリアルなもので、
ご主人10年がかりの超巨大ジオラマが売り物。

お客さん持ち込み、ご自慢のNゲージやHOゲージを走らせること
ができるのですからたまりませんよね。

宿としての商品は原則「素泊まり」のみ。

実は、僕はおじゃましたことがありませんが、今年発売のある書籍
で絶賛されていて、興味を持った次第。

ただ、以下がサイトなのですが、作りは妙です(^_^;)。
http://www.kagetsuen.co.jp/

しかも、鉄道のことが一切書いていない(^_^;)。

実は、マニアが集うコミュニティー的サイトはあったようなのですが、
サーバー提供会社の問題で無くなった様子。

しかしながら、その盛況は、もう何年も続いているようです。

なぜでしょう?

それが今日の結論なのですが「絞り込み」です。


鉄道マニア以外のお客様を、ある意味「拒絶」したことがこの宿に
とっての「成功の方程式」であるわけですね。

鉄道マニアにとって、日本の住環境は狭すぎるのかもしれません。

精巧な模型とレールと資材を購入しても、それを常時敷設しておく
場所が無いですし、「てっちゃん仲間」との語らいも限定的。

そんなときに、この宿の話を聞いたら、もう居ても立ってもいられ
ないでしょう。

そして現在はソーシャルメディアの時代。

すべての生活者は発言力と組織力を以って、
市場に幾重にも登場しています。

クチコミが最大パワーを発揮します。

「そこにしかない」なら繁盛するに決まっていますよね。

全国から、仲間が、親子が、定期的に、情熱的に、こぞって集うこと
になるのですから。

もちろん泊まった後は、ブログに投稿、ツィッターでつぶやき、
フェイスブックで自慢です。

お客様自身が宣伝マンとなってくださるのです。
徹底的な絞り込みが功を奏した好例ですよね。


大企業の真似をしても栓無いことです。

中小企業は、間口を広げず絞り込みをされた方がいいです。
特にチェーン展開しない「世界にただ一ヶ所」という旅館業なら
なおさらですよね。


花月園オーナー様も逡巡したと言います。
でも、このままジリ貧になるくらいなら、徹底してみようと。

とは言え昨日と同じ今日を過ごしてしまいがちなのが人間です。
なかなか思い切った決断はできないものです。


「背水の陣」など、自力で飛び込める境地ではありません。



しかしながら、それは起こってしまいましたですね。


 東日本太平洋沖地震、関東東北大地震です。

 待った無し、やらざるを得ない環境が訪れました。


宿泊施設様について言えば、特に福島県等は原発の問題も深刻に
重なり、今後の入り込みも売上も、行く手は「闇」です。

乾坤一擲・背水の陣にて臨むしかありません。

そのためには、
◆ボディーブローより、アッパーカットが必要かもしれません。
◆逆転ホームランを狙わなければならないかもしれません。

それでも、
はじめの一歩は「足元を見直すこと」です。


 「共感」が商売の肝となる時代。

  今だからこそ、
  貴社らしさを販売戦略の要にすることを推進して欲しい。


お客様に聞いてみましょう。

【質問1】お客様は何で会社や商品やサービスを知ったのか?
【質問2】他にも選択肢がある中から選んだ「決め手」は?

みんなで話し合ってみましょう。

【質問3】一番おつきあいしたいお客様は誰か?
【質問4】その人(会社)はどこにいるのか?
【質問5】その人(会社)を紹介してくれる人は誰か?

お客様の立場で発言してみましょう。

【質問6】お客様の悩みや叶えたい希望は何か?
【質問7】あなたの商品やサービスでどのように解決できるか?
【質問8】結局、お客様の「喜び」とは何か?

頭に「要するに」をつけて考えてみましょう。

【質問9】誰のために、事業(仕事)をしているのか?
【質問10】何のため、何を成すために存在しているのか?

最初の質問に、今度は自分たちで答えてみましょう。

【質問1】お客様は何で会社や商品やサービスを知るのか?
【質問2】他にも選択肢がある中から選ぶ「決め手」は?


事業継続にしても、事業転換にしても、これらの質問に深く回答する
ことをお勧めします。


  現代はソーシャルエイジ。

  国や大企業が消費者を操作する時代はとっくに終焉し、
  生活者が選択者となって、共感ベースで市場を創る時代です。


繁盛店には、以下の特徴があると想います。

1、常に自社の棚卸しを行い独自固有の「物語」を紡いでいる。
2、仕事を「志」に転換し社員・取引先・お客様の共感を得ている。
3、自分たちなりの「ブランド」を見つけ「得意客層」がある。
4、お客様との「会話の質」を上げ、「会話の量」を増やしている。
5、今日のお客様を大切にし「想い出づくり」に貢献している。


 「共感」が商売の肝となる時代。

  今だからこそ、
  貴社らしさを販売戦略の要にすることを推進してください。



★「商売とは相思相愛を探す旅」
株式会社 乾杯・KANPAI
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Posted by しるばーうるふ at 13:32│Comments(0)しごと
 
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