2012年10月13日

細かく分けて捉えると、見えなかったものが見えてくる


お幸せ様です。

非常識な公認会計士の椎木です。

待ち遠しかった、秋が来たなーという今日この頃、
いかがお過ごしでしょうか。

週末は、近所の河原では、芋煮会が行われていたりしますね。

さて、前回は、

「赤字でも払わなければならない税金」と題して、

会社が払う法人税や住民税、消費税以外にも、税金と同等の費用として
払わなければならないものに、健康保険料や厚生年金保険料といった、
社会保険料があり、そのその保険料率が、これから、ますます高くなる
という話をしました。

今回は、最近、各種メディアで話題にあがることが多い、日本航空(JAL)の
再上場に関連して、
「細かく分けて捉えると、見えなかったものが見えてくる」と題して、
会計の側面から話をしたいと思います。


事業が成長してくると、

販売する商品が増えたり、
営業所が増えたり、
多角化ということで、

今までの商品とは違う商品を扱い始めることがあります。

その時に、多くの会社では、売上高については、商品別、営業所別、
部門別に集計して、管理できているのではないでしょうか。

日本航空でも、路線別に、売上高の管理まではできていたそうです。

ですが、路線ごとの利益(収入ー費用)までの管理は、細かくできていなくて、
その数字も現場は把握しておらず、しかも、数字が判明するのに、
1ヶ月以上もかかる状況だったとのこと。

これでは、赤字の現場があっても、現場に危機意識は生まれず、
対策を立てるにも、遅れ遅れの対策しかたてられません。

日本航空の再建の陣頭指揮をとることになった、京セラの稲盛和夫名誉会長は、
日本航空再建のポイントは、経営哲学の導入と、「部門別採算性」にあったと
おっしゃっています。

まず、稲盛会長は、日本航空の採算管理を600以上の細かい単位で
行うことをしました。

そうすることによって、

各部門、
各事業所、
各路線ごとの採算がどのようになっているかを、

売上高だけではなくて、
費用(支出)を考慮した
利益ベースで把握することができるようになりました。

また、従来の路線ごとの収支計算ではなくて、
一便、一便ごとの収支計算を行うようになりました。

そして、その収支の結果を、いち早く(なんと、翌日には)現場に
知らせるようにしたそうです。

そうすると、現場では、黒字なのか、赤字なのかの結果が、すぐに
わかるわけですから、危機意識の持ち方が変わってきます。

そこで、一人ひとりが常に採算を意識して、すべての行動を見直すようになり、
1円単位の経費削減の努力をするようになるのです。

3万人の社員が、1日1円のコストを削減すると、1年間で、それだけで、
1,100万円のコスト削減ですから、その効果は絶大です。

その結果、2年7ヶ月という驚異的な短期間で、会社更生法の申請から、
再上場にまでこぎつけることができたのです。


この「部門別採算管理」は、大企業だから出来るという制度ではありません。

むしろ、中小企業の方が、商品の数や部門の数が少ないわけですから、
ちょっとした意識の変化があれば、すぐに導入することができます。


導入時のポイントは、原価や経費をどれだけ細かく、適切に対応して、
商品別や部門別に分けることができるかということです。

最初から、完璧に行おうとすると、導入自体が難しくなってしまいます。

最初は、大まかな分け方で導入して、徐々に精度を増していく方法で
スタートしてみてはいかがでしょうか。

きっと、みなさんの会社の、今まで見えていなかった部分が見えて
くるようになりますよ!!


正確な現状把握が、改善への第一歩です!!



非常識な公認会計士 椎木秀行



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Posted by しるばーうるふ at 23:48│Comments(0)しごと
 
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