2011年01月21日

インターネットは神様からの贈り物

「松尾さん、30年後、
 僕らの子供たちは、事業を継いでくれるかな?
 もし継いでくれるとしたら、この青い空を曇らせちゃいけないね」

この台詞は、ある高原の温泉地で
旅館を経営されている二代目社長様から言われました。

言い方を変えれば、この旅館という事業を、
そして立地する自然環境を、
次の世代までバトンタッチするために、
厳しい経営環境を打破しなくてはならない、ということです。

平成元年、旅館の数は8万軒ありました。

平成21年の今は、5万軒です。

この現象の要因は
「老朽化による陳腐化」
「消防法改正などによる既存建築物不適格」
「後継者不在」
「団体客から小間客という旅行形態変化への対応不足」
等々が上げられますが、
やはり深刻なのは
「構造的な業績不振」
です。

でも、その打開策のひとつとして、
神様からの贈り物のようなツールがあります。

それがインターネットです。

僕の知っている宿で、12部屋しかない規模でも、
自社サイトとネットエージェントからの集客で、
年間1億円を達成しそうな施設様もあるのです。

インターネットを駆使すれば、宿泊予約売上を複製拡大できます。

「アクセス数」×「成約率」×「人数」×「単価」=売上

上記が、ネット販売の黄金律です。

商品やサービスに磨きをかけながら、
この式に数字を乗せて行くことにより、
ネット販売はある程度科学的に展開できるのです。

但し、商品の磨き込みとセールスプロモーションが
両輪であることを忘れてはなりません。

そして「はじめに商品ありき」です。

商品が本物であることが販売促進の「核」です。

本物とは、
「自分たち自身が、自分の施設とこだわりに対して、
 それが好きで楽しんでおり、同時に、
 それを好きだと言ってくださるお客様の存在を確信すること」
です。

そして僕は、お客様との「目標共有」を大切にしています。

別の例をとってお話しましょう。

その施設様は400名規模で、ネットの前年度実績は、
 自社サイト=394人(158組)
 楽天トラベル=1126人
 じゃらんネット=1680人
 合計 3200人
という状態でした。

既存自社サイトの実力分析として、
 ・昨年度閲覧者総数=77380人(1日あたり212人)
 ・1件あたりの平均人数=2.5人
 ・自社サイトの予約件数=158組
 ・その成約率=0.2%

ネットエージェントが提供する口コミサービスは、
まずまずの評判でした。

総体的に「好評価」であり、特に料理、風呂が牽引。

部屋、サービス、清潔感も高得点。

但し、
「この安さで、ここまでいいとは思わなかった。
 今後もこの金額以上払う必要性は感じない」という評価から、
逃れることができていないのは課題です。

なお、自社サイトでの販売に力を入れる体制にはありませんでした。
 ●成約率が低いので、これを上げる必要がありました。
 ●目標成約率を0.5%に設定した場合、
  年間閲覧者の数が変わらなくとも380組以上の予約となります。
 ●さらに、SEOを駆使して来訪者を1日350人、
  年間12.8万人にすると、640組です。

「1組あたり4万円を売り上げるとして、
 自社サイトからの年間予約売上を2560万円にしましょう。
 またネットエージェント販売についても、
 昨年対比で1.5倍になるよう働きかけたい。」
ということになりました。

そして、地元制作会社様にお願いしていたサイト自体を
2ヶ月かけて全面的にリニューアル。

ターゲティング、プラン見直し、魅力洗い出し、
予約導線の再設計、広告の精査、ネットとの連動、
などを行いました。

結果半年で、昨年1年間の売上を達成しましたが、
未解決の問題も山積しており、
ホームページも奥が深いな~とも痛感した次第です。

いずれにしても、目標共有があっての話題。

上記の例で言えば「自社サイト目標2560万円」でしたが、
予約単価4万円とすると1日あたり「1.75組」の実績となります。

年間売上にして約3000万円弱です。

もちろん、すでにそれ以上の売上を
自社サイトから上げている施設様もいらっしゃると思いますので、
テーマや目的、経営戦略での位置づけは様々です。

この事例は、乾杯・KANPAI設立以前の
販促支援先(顧問先)でのことですが、
僕としても、目標管理の大切さを学んだのでした。

今なら、もっと最速最短でやれますが、
具体的に何を実施するかは、個別性、秘匿性が高く、
話すと長くなるので割愛します(^_^;)。


★「商売とは相思相愛を探す旅」
株式会社 乾杯・KANPAI
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Posted by しるばーうるふ at 11:30│Comments(0)しごと
 
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