2011年01月13日

売店だけで4億円も売り上げる

かなり前ですが、十数年前、
とある旅館さんに訪問して話を聞き、
ビックリしたことがあります。

それは、その宿は、
売店だけで4億円も売り上げていたから。。。

堂々たる小売店ですよね。

そしてそのとき、
宿の売上の10%程度が売店の売上なのだということも知りました。

その宿は40億円の年商ですので4億円だったのです。

で、いろいろ調べてみると売店の売上は
施設全体の売上規模に関わらず10%が目安だ
ということも分かりました。

売上10億円なら1億円、1億円なら1千万円です。

売店商品の粗利益は30%以上ありますし、
それが「日銭」として入るのですから、素晴らしい!

ただ、それにしては、
●お客様が買いたいときに売店スタッフがいない。
●店内の陳列も仕入れ業者さん任せ。
●オススメも売れ筋も分からない。
●EV内や客室でのインフォメーションも弱い。
と想います。
(近年は頑張っている施設様もございますが)

もっともっと売上が創造できそうですよね!

そこでご提案。

お金をかけずに売店の売上を上げる方法があるのですが、
知りたいですか(^_^;)?

・・・ということで、異業種に学びましょう(*^^)v

実は、驚異的売上を誇る店舗を6つ経営する
「パン屋」さんから相談を受けました。
(僕は旅館様、ホテル様専門ですが、色々とご縁があるようです)

それは店内POPによる活性化のご相談でした。

松尾: なぜ、POPを「手書き」にしたいと思ったのですか?
Mr : 多店舗展開において、POPやプライスカードが「画一化」するのは
     マズイと思ったんだよ。
松尾: それは何故ですか?
Mr : うちのお店はすべてが本店と考えており、
     その地域の皆様、お顔の見える「アナタ」に、
     美味しいパンを通じて「笑顔」をお届けしたいと考えているんだ。
     だから、それぞれのお店のスタッフが、
     お客様ひとりひとりのお顔を想像しながら書くPOPこそが、
     大切だと考えたんだよ。
松尾: なるほど~。それにしても、デジタルからアナログへの移行は、
     現場としては抵抗があるのではないですか?
     だって、全て手書きなんて面倒くさいもん!
Mr : うちのスタッフなら、やってくれると信じているし、
     デジタル全盛時代だからこそ、
     手間暇をかけた本物の仕事をして欲しいと願っているよ。
松尾: ・・・・・Mrの想いは分かりました(*^^)v。
     実は、僕の住んでいるマーケティングの世界では、
     POPこそ古くて新しいテーマなのです!!!

さて、僕のビジネスパートナーで、
この春、POPコンサルとして独立する島村信二さんという方がいます。

この方は、セブ○イレ○ンさんのスーパーバイザーだったのですが、
得意技がPOPで、POPひとつで、
その商品の記録的売上を次々に実現してきたのです。

そして、鍛錬塾メルマガ執筆者の1人、
中山マコト先生の教えを受けた方でもあります。

彼、曰く、メーカーから支給されたPOPや、
何も考えなず、ただ書いたPOPは、
「見てくれない。信じてくれない。行動しない(買わない)」
だそうです。

確かにね~(^_^;)。

僕も、彼らの影響もあり、
最近、宿泊施設様の売店POPと売り場編集も
業務として実施していますが、
宿の売店は「可能性のある空間」ですよね。

中山マコト先生曰く、
P(パッと見て)
 足を止めていただく。売り込み臭ゼロ。ちょっとした違和感。
O(オッと思わせ)
 売り手が言いたいことより、相手が知りたいこと。
 買った人がどうなるか、お客様のメリットを描く。
P(ピンときて買う!)
 たった一人に向かって話しかけること。
 究極は「ラブレター」

これを留意してコツを掴んだPOPをつけるだけで、
「じっくり見てくれる。信頼してくれる。思わず買っちゃう」
ようになります。

そのテクニックとは、(以下、松尾流にちょっとアレンジしてます)
(1)物語で落とす!
(2)数字で落とす!
(3)生声で落とす!
(4)擬人化で落とす!
(5)目的で落とす!
(6)お笑いで落とす!
(7)泣き落とす!
(8)衝撃で落とす!

例えば箱菓子など、
「これひとつで15人に配れます」とか、
「今日から2日以内に会う人に配るのならコレ!」とか、
「女性の方にはお売りできません。美味しすぎて
 太るってクレームが来るので・・・」
とか書くだけで、売上につながります。
(もちろん書体、大きさ、形も総合的に考慮が必要ですが)

ここでは詳しく触れませんが、
これほどテクニカルで分かりやすい販促も無いな~と想っています。

ちなみに、僕の好きな本屋さん
「ビレッジバンガード」さんのPOPも有名ですが、
今でも忘れられないのは、
音楽CDの棚に、
「この曲で落とせなかったら、その女性は諦めなさい」
すげ~ッ!

しかも、店員さんオリジナルですよ。

コンサル要らずです。

社風というものは、構築できると最強ですね。

さて話を戻すと、そのパン屋さんには、以下のことを伝え、
結果、各店舗スタッフにPOPについての3日間の
レクチャーとワークショップにて、
実際にPOPを作る時間をいただくことになりました。

お伝えしたのは、POPを書くと・・・
 ★お客様との会話のきっかけになり、距離が縮まります。
 ★お客様との会話の質が上がり、会話の量も増えます。
 ★製造と販売のコミュニケーションが良くなります。
 ★仕入の知識も増え業者さんと、さらに親しくなれます。
 ★商品知識がつき、ますます商品に愛着が湧きます。
 ★店内に笑顔が増えます。
・・・ということ。

つまり、いいこと尽くめです(笑)。

そして重要なことは、POPは、売上アップの秘策ではなく、
お客様が、もっと楽しく、
笑顔で買い物できるようになるためのものであるということ。

「売上アップは結果でしかない」ということです。

人の役に立ったり、人から感謝されたりすることを
「 幸せ 」と呼ぶならば、
POPを書いた人も、幸せな気持ち、
温かい気持ちになれると想います。

だからPOPは、たくさんの人を幸せにするラブレターなのです。


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Posted by しるばーうるふ at 20:36│Comments(0)しごと
 
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