お幸せ様です。
非常識な公認会計士の椎木です。
今年の冬は寒~い。
これから春に向かって暖かくなっていくといいですね。
さて、前回は、
「成長のために支払わなければならないもの」
と題して、
会社を成長させるには、稼いだ利益から、税金という代償を支払った
残りの利益で、体力をつけていくしかないという、企業経営の原理原則の
話をしました。
今回は、「常識にとらわれない会計」と題して、
中小企業経営者の皆様に、
いままでの常識の枠からはみ出て貰いたいと思います。
みなさんは、毎月、試算表というものを見ていますか?
少なくとも、年に一回、年末や決算のタイミングで決算書を見ていると
思います。
決算書を見ていて、その内容をよく理解出来ますか?
決算書に何が書いてあって、
それが何を意味しているかをわかって、
経営に活かしているでしょうか。
決算書の勘定科目には、一般的な項目として、
売上高
仕入高
給料、
広告宣伝費、
交際費
消耗品費
減価償却費など、
様々な科目がありますね。
一般的な中小企業では、昔から使われている勘定科目を使って処理
をしていると思います。
例えば、
新入の採用のための広告⇒「広告宣伝費」
新商品プロモーションのための広告⇒「広告宣伝費」
新入社員の教育のための研修費⇒「研修費」
幹部の教育のための研修費⇒「研修費」
10万円以下のソフトウェア⇒「消耗品費」
プロモーションのDMのための封筒代⇒「消耗品費」
新商品のためのホームページのリース料⇒「リース料」
ドメインやサーバーの管理料⇒「支払手数料」
などなど、何の疑いもなく処理されているかもしれません。
しかし、この処理をしていると経営者にとって、必要な情報が見つけ
にくくなってしまったり、必要な情報を見つけるために、情報の
二次加工が必要になってしまいます(管理会計)。
実は、勘定科目には、形態別分類と目的別分類というものがあり、
一般的には、形態別分類が主流となっております。
なぜなら、誰が処理をしても、おおよそ同じになるからです。
つまり、簡単だからです。
ですが、経営者が本当に必要な情報を得ようとしたら、目的別分類
を上手に活用することが必要なのです。
例えば、マーケティングに力を入れている会社であれば、「マーケ
ティング費」という勘定科目を使って、
新商品プロモーションのための広告、
プロモーションのDMのための封筒代、
新商品のためのホームページのリース料、
ドメインやサーバーの管理、など、
マーケティング活動全般にかかっている経費をその発生形態を問わずに
すべて処理してもかまいません。
また、人材の流動性が高く、頻繁に採用をしなければならない会社などは、
新入の採用のための広告、
新入社員の教育のための研修費、など、
新人の採用から教育までをまとめて「採用教育費」としてもかまいません。
その他、それぞれの会社の事情や目的によって、新たな科目を使って、
自社の残高試算表や決算書を、経営に役に立つように作り変えて
いってくださいね。
非常識な公認会計士 椎木秀行
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