異業種の視点が、ビジネスヒント!

しるばーうるふ

2011年10月15日 13:16


はじめまして、こんにちは!
「人を活かす仕組みコンサルタント」佐藤なな子です。

このメルマガを書いている今週は、小学生・中学生を相手にビジネスの
話をするという一週間を送っていました。

本業は研修会社を経営していますが、最近なぜか、小学校・中学校・
高校・大学で、ビジネスの話をする機会が増えています。

そしてこの機会が、最高にビジネスのヒントになっています。

今日は、そんな話をひとつ…。


ある中学校では、自分達の町の特産品を、修学旅行時に東京で販売
実践する計画を立てています。

将来的には町おこしを教育に組み込めないか、という事まで視野に
入れているのです。


ある大学では、数年前から人間力教育を取り入れつつ、産業界との
結びつきを強くし、博士課程教育を実施しています。
学部の枠を超え、学生と知識の交流も目的としています。

なぜなら医者には高度医療機器の操作が課せられる現代。
医学部であろうと工学知識が必要。
工学機器の開発には、逆に医療知識が必要。

幅のある人間の育成を目指しているのです。

そして私は昨年、次世代育成の為の一般社団法人を立ち上げ、
ちょうど今、小学生に起業家教育を実践し始めています。


最近、こんな風に学校現場や子ども達と、様々なカタチで関わる
ようになって、色々な側面からビジネスヒントを得られるようになりました。


ひとつ目は、子ども達に「伝わるように、伝える」事の難しさ。
そしてそれを腑に落とすように、理解できるように、環境や場を整える
事の大変さ。

「子どもにもわかるように説明しなさい」とは、よく聞くセリフですが、
実際に子どもに話さないと、わからない事が多々あります。

例えば、話のレベル設定。

難し過ぎると、わからない。
簡単すぎると、聞いていない。

落としどころは、どこなのかを探り探り設定調整をしていきます。

子どもは正直。つまらなければ欠伸もするし、いたずら書きもする。
だから注目させる為の、工夫や構成も身に付きます。

言葉よりもイラストや図の方が伝わりやすい場合もあるし、実物を
見せる方が効果的な場合もある。「何がどう伝わるのか」を、自分自身が
体感する場でもあるのが、子どもの前なのです。

これらはダイレクトに部下指導やプレゼンスキルの向上につながりますし、
販促のブラッシュアップにも役立ちます。


ふたつ目は、「仕事という立場から視点をズラして見る」事。

私達の毎日は、ともすると仕事漬けになりがちです。
会社に出社し、仕事の話。お客さまを前にして、仕事の話。

一生懸命仕事の事を、毎日考えているにも関わらず、それではどうにも
視野が狭くなってしまいます。

社員研修・企業教育の仕事をしていると、仕事がデキる人は、総じて
仕事以外の活躍の場を持っていると感じます。

PTA活動役員だったり、交流会を主宰していたり、趣味で玄人は
だしだったり、育児に積極的だったり…と、仕事以外のフックが、
たくさんあるのです。

つまり仕事以外の人、仕事以外の業界のものの見方・考え方に、
接する機会を持っているということ。

客観的に自社や、自社の商品を眺める事ができる機会を持つ事、
ビジネスヒントを得る場を多く持つ事は、ビジネスの幅を広げていきます。


みっつ目は、「異業種コラボ」。

学校でさえ、今は「コラボ」の時代です。学校内の資源だけで、幅広い
教育を提供していく限界を、そろそろ感じているのかもしれません。

それは企業も同じ事。どんな業界と、どんな人と、どんな企業と、
コラボしていけるのか。

「“何をするか”よりも、“誰と組むか”の時代」

とは、かなり前から言われている言葉です。
実際に何をするかを考えるよりも、誰と組むかと考えていく方が、
物事が決まりやすいという経験は、私にもあります。

特に、今回、学校や子ども達と一緒に仕事を進めている事により、
思いもかけない業界とコラボできたり、面白い方とお逢いする事が
できています。


そして学校や子ども達と接していると、考えさせられる事があります。
それは次世代を担う子ども達の「生きるチカラ」を、どう伸ばしていくのか。

これは企業の次世代の人財の質でもあります。

さらには企業人として、彼らが消費者・選択者になった時に、私達、
提供者はどのような商品やサービスを考えるべきなのか。

様々な業界や業種、様々な世代の視点を取り入れ、スピードの早い
時代を乗り切っていきたいものです。

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