無用の用を成すこと

しるばーうるふ

2011年02月23日 20:17

僕は、人生で無駄なことなど何ひとつ無いと思います。

無駄と思える努力でも、表面化にタイムラグがあるだけで「根っこ
は成長している」のです。

  あのとき、あれがあったから、
  今の自分がいる。

そう実感した経験は、誰しもお持ちだと想います。

「無用の用を成す」

という僕の好きな言葉があります。

無用と思われることでも「無用という名の用を成している」という
ことなのですが、分かりにくいでしょうか?


ということで、
ちょっと仕事と絡めてまとめてみましょう。

「無用の用を成す」とは、
人生において深い言葉なのですが、

このブログの主旨に添って、
販促系の話題で説明を試みます。


●捨てられるDMは無駄?

1000通のDMで、1件の成約。

999通は、捨てられたか、読まれても興味が無かったか、読まず
にどこかにしまわれたか。

「やっぱりDMは効果が無い。無駄が多かった。」

そうした判断は、間違いでは無いでしょう。
でも、そこに発展性はありません。

「1人の顧客を発見するために、
 999通は捨てられる必要があった」

正しくは、そう解釈すべきですし、

「999人は、たまたま『その時』は、
 購入しなかった。」

というのが正解で、DMの要諦は「継続」なのです。

僕の大切な顧問先様(小さな旅館さん)で、年6回のDMだけで売上
全体の17~18%を稼いでいるところもあります。

旅館という業態では抜群の成績ですし、継続のチカラを感じます。
(商品自体が、エンドユーザーと「両想い」であることも前提)

もちろん、リストの精度、オファー(提案内容)の魅力、クリエイ
ティブ(デザイン)のチカラを、きっちり考えてDMしなければ
なりません。

でも、リスト・オファー・クリエイティブが確かでも、やはり大多数
は反応しない。

しかしながら「見てはいる」のです。

それを信じて「継続的に接触してゆく」ことで、いつか、その商品
やサービスを購入検討のタイミングが来た時に、利用してください
ます。

これが「想起率」という考え方で、農耕型マーケティングの本質。

こちらから取りに行く狩猟型マーケティングに対して、
顧客の「共感」をベースとした農耕型マーケティングの本懐です。

単発の費用対効果にこだわらず、顧客一人あたりの生涯価値
(リピート)や、口コミ戦略(紹介)にこだわるべきです。


●見逃される広告は無駄?

例えば30万部のフリーペーパーに広告掲載して30組の利用客。

レスポンスは、0.01%です。
1万部あたり1人が広告に反応して利用してくれたわけですね。

利用単価3万円の商品として、90万円の売上。
広告費30万円として、広告費割合33%。

高いですか、安いですか?

これはもう、業界次第、目的次第ですが、この事例だと「やや割高」
という見方が一般的。なぜなら「集客目的の広告だったから」。

広告で「直接売上を上げる」のが「目的」だった場合やや割高です。
何しろ1万人あたり、9999人の人に、見逃されたんですからね。

ただ、この広告がフックとなり、半年後にご利用される可能性がある
わけです。また、ホームページを見てもらう機会につながるかも
しれないし、そこでメルマガ読者登録をいただけるもしれません。

もっと言えば、雑誌でも見るかもしれないし、テレビでも見るかも
しれないし、屋外野立看板で見るかもしれない。

つまり「相乗効果の一翼を担う」可能性もあるのです。
以前も書きましたが、広告というのは、小出しにするのが最も
もったいないのですよ。

それならば、広告に頼ることなく「今日のご利用のお客様に集中」
した方がまだましです。

そのことはまた書くとして話を戻すと、

広告で「直接売上を上げる」のではなく「見込み客データを集める」
のを「目的」にして、もっとハードルの低い内容にするという選択肢
もありますよね。

「3万円の商品を買ってください」

では、1万人に一人のレスポンスが関の山でしょう。

「無料で、○○○を差し上げますよ」

なら、1000人に一人(このケースの場合300人)の反応を獲得
できたかもしれません。

その後、取得したリストを活用し、顧客接触回数を増やして、この
300人のうち、60人を顧客にすることを目指せばいいわけです。

しかもそのリストは、将来に渡って活用可能。


とまぁ、いずれにしても
「必要な結果を得るため」に
「無用の用を成す」ものは生まれます。


無用の用とは、無駄では無いのです。

例えば「4つのうちのひとつの正解」を得るために、全部をやって
みる必要があります。

3つは不正解(失敗)する必要があるのです。

えっ?

良く考えてからひとつを選べばいいって?


考えてばかりいる人の1年と、
勇気をもってすべてを実行してしまう人の1年では、

1年後、その人が獲得している販売スキルと
実践ノウハウには、天と地ほどの開きが生じます。

早計に無駄と判断して止めたり、スピードを落としたり、先送り
したりすると、結果、何も残りませんよね。


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