1日10分!「おもてなし」ミーティング

しるばーうるふ

2011年01月16日 21:40

先日、素晴らしい本に出逢いましたので、
ご紹介します。

販促の志事をしていますと、
アイディアやテクニックやツール以前に、

「現場のモチベーション」
「方針や内容の現場浸透レベル」

が販促にとっても、
大きな「壁」になるときがあります。

僕の口グセにも

「みんなの気持ちがひとつになれば、
 売上が2倍になっても驚かない」

というのがありますが、
今日ご紹介する宿は、売上が3倍になっています(^^)。

群馬県水上温泉郷ゆびそ温泉の「なかや旅館」様という宿です。

この宿、ホームページドメインを少なくてもふたつお持ちです。
 ●赤ちゃん旅行 温泉デビューの宿
  http://www.nakaya-baby.com/

 ●関東で日帰り貸切風呂が楽しめる旅館、
  群馬県 水上温泉 湯檜曽 なかや旅館
  http://www.nakaya-ryokan.com/

「複数サイト展開」を実際にしている宿は少ないです。

サイトが複数あれば、
合計の全体アクセスは、当然ながら増えます。

スパムサイトの烙印を押されないような
健全な複数サイトを持てれば、
大いなる果実を手にできるでしょう。

そうした意味で、
ネット戦略にも長けている宿と言えます。

実は、僕も以前の会社でご縁があって、
見学訪問もさせていただいたことがあるのですが、
先方の阿部社長様との面識はありません。

ただ、ひょんなことから「書籍」の存在を知り、
取り寄せて読んでみると素晴らしい内容でしたのでご紹介します。

 1日10分!「おもてなし」ミーティングが
                 あなたのチームを強くする。
 (インフォトップ出版)
 著者:なかや旅館 代表取締役社長 阿部剛(様)

天空の湯なかや旅館さんは、
じゃらんネットクチコミ評価「おもてなし」部門で、
東日本一へのランキング2回、
また、雑誌リラックスじゃらんの「クチコミ大評判の宿特集」で、
接客部門群馬県第一位という評価をいただいているお宿様です。

その原動力となった
「おもてなしミーティング」
とは、
約10分~15分の時間を使って、
前半は業務連絡や相談や報告、
後半でリーダーがセレクトした書籍、
慣れてきたら(メンバーも制作に参加して作る)
「おもてなしの理念と行動基準(オリジナルテキスト」
を音読する、
というスタイルが基本となっているものです。

では、この本の中で、僕の心を動かしたのは以下です。
 ●P36
  本当のおもてなしは「人間性」「人間力」にかかっています。
  しかし、ここへの充分な教育がなされていない職場が
  ほとんどなのではないでしょうか?
 ●P49
  おもてなしとは
  「お客様やクライアントに
   『自分を大切にしてくれた』と思ってもらう」ということ。
 ●P78
  自分を成長させ、自分の感情と闘うということは
  「湧き起こる自己正当化」との闘いです。
 ●P89
  「なぜ、このようなミーティングをするのか?
   それは、今のこのチームの『おもてなしの力』を
   アップさせたいからです。
   最初は随分違和感があるかもしれませんが、
   目的を理解してもらい、このミーティングへの参加をお願いします」
 ●P95
  「あなたたちメンバーの一人ひとりの今が、不十分なのではない。
   何か足りないことを指摘したり、ダメ出ししてゆくわけでもない。
   しかしあなたが(変化する世の中において)
   このまま何も変わらなくてよいわけでもない。」
 ●P128
  (オリジナルテキストは)現場の仕事に直結して関係することが3割、
  個人の人間性に関係し、個人の人間性をノックすることが3割、
  自分と他人との関係を良い状態に保つためのアイディアが3割、
  その他1割。
 ●P150
  人間関係が良い状態だったらどうでしょう。
  「私、持ってゆきますね。栓抜きとってもらえますか?」
  以上終わりです。
 ●P179
  「教育の差とは、繰り返しの差である」
 ●P200
  「今回のことから『学べる』ことは何だろうか?
   (中略)要するに何か工夫する必要があるということだよ」
 ●P213
  「それが見えてくるのは、事件の当事者ではないからです。
   自分がその現場にいて、当事者になった場合、
   (自己正当化の感情から)自分の非はとたんに、
   見えにくいものや見えないものに変ってしまいます」
 ●あなたの凛としたその態度を見守り、
  あなたのビジョンを分かってくれて、
  共感してくれる「静かなる味方」は確実にいるはずです。
  そして「味方」は、あなたの冷静な態度を見て、
  あなたの気づかないところであなたへの信頼感を
  膨らませていくのです。
(ここまで)

本の中にもありますが、自分の宿の「現状把握」は、
以下のように考えると分かりやすいです
 ◆価値基準
   従わなければならないという「マニュアル基準」か?
   それとも、困っているお客様がいることへの「人間性基準」か?
 ◆湧き起こる気持ち
   面倒だし忙しいけどやってあげるかという感覚か?
   それとも、助けてあげたい、何とかして差し上げようとの想いか?
 ◆お客様に伝わるもの
   不安や不満に感じるのか?それとも、
   感謝や感動を持っていただけるのか?

ただ、こう書くと、
「そのことについては知っている」
と思う方が多いでしょう。

しかしながら、僕は、自戒を込めて続けます。

「そのことについては知っている」
という心が、その人の成長を妨げているのです。

いずれにしても、今回もいい本に出逢いました。

近年、僕の本選びは「当たり」ばかりです。

調子に乗って記せば「年輪経営」という本。

こちらもオススメしておきます。

いつか、心からの自分の言葉で書くときが
あると想いますが、
「良好な人間関係こそが、最大の効率を生む」
ということについて、書かれている名著です。

創業以来48年増収増益の記録を達成した
未公開企業の経営戦略書で、
長野県伊那の寒天メーカー
「伊那食品工業株式会社代表取締役会長:塚越寛様が著したもの。

「会社は社員を幸せにするためにある」
なぜならば・・・・

それはまたの講釈で(^_-)-☆

―――――――――――――――――――――――――
 遠きをはかる経営
―――――――――――――――――――――――――
・・・・・とは言え、少々書かせてください。

伊那食品工業様の社是は、

   いい会社をつくりましょう ~たくましく、そしてやさしく~

です。

そしてその経営戦略の柱は、
二宮尊徳の言葉に凝縮されています。

 遠きをはかる者は富み
 近くをはかる者は貧す
 それ遠きをはかる者は百年のために杉苗を植う
 まして春まきて秋実る物においておや
 故に富有り
 近くをはかる者は
 春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず
 唯眼前の利に迷うてまかずして取り
 植えずして刈り取る事のみ眼につく
 故に貧窮す
                     二宮尊徳

春植えて秋実る物をも尚遠しとして植えず・・・・。

さぁ、今すぐ行動しましょうね!


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