僕の志事(シゴト)はコミュニケーションデザインです。
鍛錬塾が提唱する販売促進とは、
お客様との会話の量と質を上げることであり、
今日来ているお客様をそのまま帰さない
「仕組み」
のこと。
そして、マーケティングの真骨頂は
「良さを語る」
ことです。
それが、各種広告はもちろん、
WEBのコンセプトページから売店のPOP、
料理のお品書きに至るまでトータルに
設計されていることが重要です。
その中で、ポイントとなるツールがあります。
小さくて、パーソナルで、ありふれたもの・・・。
そう、名刺です。
昨年秋、あるお客様からいただいた名刺が、
とても特徴的でした。
社長の名刺ですが
「信条やスペック」
の他に、
「とても個人的なこと」
「どうでも良さそうなこと」
まで、にぎやかに書いている名刺でした。
僕は思わず言いました。
「これ、誰に制作してもらったのですか?」
名刺プランナーという職種は近年、意外に多く存在しますし、
僕のいる仙台でも最強の名刺プランナーは居ます。
でもあの地方にいらっしゃるとは思っていませんでした~(失礼(^_^;))。
早速、制作した人のWEBをチェックすると・・・
いや~、面白い。
「この人、よく分かってるな~、天才だ」
~ 働 く 名 刺 ~
このコンセプトこそ会社の明日を救うのです。
(いや、名刺はひとつの結果であり、
本当に会社を救うのは、その発想と実践です・・・
それにしてもよくできた名刺です)
同じお金をかけるなら、オザナリなことは止めましょう。
1万円かけて0円の収益と、
10万円かけて1000万円の収益と、
どちらがいいですか?
投下資本利益ということが、よく分かるエピソードを
以下にご紹介しましょう!
「はたらく名刺」で楽々集客!
個人事業主の為の名刺作成専門 美写紋堂
URL :
http://www.bishamondo.com
魔法の広告師 佐藤たかあきさんです。
E-mail : sato@bishamondo.com
ということで、実際に彼と逢って
いろいろお話しさせていただき、
彼と一緒に、彼の提案を、とあるお客様にプレゼンしたのです。
彼を語るのは、彼のホームページにお任せするとして、
ここではそのときの提案書から抜粋してご紹介しましょう。
(もちろん以下、特別に了解をいただいての公開です)
あと、彼の本分は名刺制作ですが、
以下は野立て看板と送迎バスの提案です。
でも、その発想と思想に着目してください。
ちょっと長いけど、
僕のブログに慣れている人なら大丈夫ですよね。
それに、何と言っても「読むに値する内容」です。
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登場人物紹介
・看板仕事人/この道30年のベテラン看板職人(個人事業主)。
看板による集客には一過言持っているものの、
日頃は下請け仕事ばかりの為、
その才を持て余している偏屈物。
・はむ次郎君/仕事人さんの下で働いている25歳のアルバイト。
尊敬しつつも、うだつの上がらない仕事人さんに
ほのかな同情を寄せる能天気なフリーター。
で は 楽 し く お 読 み 下 さ い
看板仕事人:お、○○館の看板が変わったぜ!
はたらく看板にしやがったな~。
はむ次郎君:えっ どこですか?
看板仕事人:ほれバイパスの左側、黒い看板あんだろ。
はむ次郎君:あ~、ありますね。 アレがそうなんですか?
どのへんが「はたらく看板」なんです?
看板仕事人:ほんとニブイな、おめぇはよ。俺の弟子とは思えなぇやな。
はむ次郎君:どうも、すいません。。。
看板仕事人:あのな、ああいった屋外の看板ってよ
車で移動しながら見るからよ
受け取れる情報って意外と少なくてな
情報を絞らなきゃならんのだわ。
はむ次郎君:そういうもんですかぁ。
看板仕事人:人間が1秒で認識できる文字は
せいぜい5文字程度って言われてるんだぜ。
はむ次郎君:え~、たったそれだけ!
看板仕事人:ましてや平均時速70kmで駆け抜ける
自動車専用道路だぜ、
認識出来る距離に入ってから横切るまで、わずか数秒よ。
はむ次郎君:確かにそれなら大した事書けないですねぇ。
看板仕事人:だろ。いかに情報を絞るのが大事か わかんだろ。
はむ次郎君:はい~。
看板仕事人:俺は新しくする前の看板 覚えてるケドよ
デケデカ電話番号書いてあったっけな~。
はむ次郎君:それが何か問題だったんですか?
看板仕事人:そのまま「問合せ」か「予約」
これを期待して電話番号入れたと思うんだけどよ、
バイパスじゃぁ停車も出来んし、
走りながら書き留めるなんて芸当も出来るワケねぇじゃねぇか。
あれは全くの紙面の無駄使いだぜ。
はむ次郎君:うわ~、辛口ですね。うん、でも確かにそうです。
看板仕事人:でも今回は独自のウリを前面に出してきやがったぜ。
はむ次郎君:独自のウリ?
看板仕事人:○○館って俺、行った事あるけどよ
○○駅からマイクロバスで送迎してくれんだわ。
あれはあれで良いサービスなんだけどよ、
○○館だけがやってるワケじゃねーから
メインで訴えるにはインパクトが弱い。
はむ次郎君:そうですかねぇ。
看板仕事人:何と言っても○○館の独自のウリはよ
「○○温泉で○○○○○の宿」って事だぜ。
これだけは誰も真似できねぇ。○○館しか言う資格の無いウリよ。
はむ次郎君:へ~、○○○○○! それは珍しいですねぇ。
看板仕事人:そこで「○○温泉」という言葉を覚えてもらう。
この事だけを集中して訴えるようにしてきやがった!
はむ次郎君:でも「○○温泉」はメイン扱いじゃないですよ。
看板仕事人:わかってないねぇ、はむ吉くんよぉ。
あのな、いくら「○○温泉の○○○」って言ったって
「○○温泉がどんなことろなのか」
これがわからにゃ興味の持ちようがねぇだろが。
はむ次郎君:そんなモンですかねぇ。。
看板仕事人:しょうがねぇなぁ。じゃぁ例え話してやるよ。
はむ次郎君:よろしくです~。
看板仕事人:俺の本名「さとうたかあき」って言うんだけどよ
俺を知らない人に「さとうたかあきに興味あるか?」
って質問したとするよ。どうなると思う?
はむ次郎君:だ~れも「興味ない」って言いそうですね、、、
看板仕事人:だろうな。でもそれってしょうがねぇんだわ。
知らない固有名詞出されても興味なんてあるわけねぇわな。
だから「さとうたかあき」なんて固有名詞は
だ~れも覚えちゃくれねぇ。
でもよぉ、「看板の魔術師に興味あるか?」って
質問したらどうなると思うよ。
はむ次郎君:あ~、それなら誰かしら「興味ある」って言いそうですね。
看板仕事人:更に「看板の魔術師とはこの俺、さとうたかあきよ」って
言ったら俺の名前覚えてくれると思うか?
はむ次郎君:あー、それなら覚えるかもですね!
看板仕事人:ここが大事なポイントよ!
固有名刺では「反応ゼロ」、
説明を頭につけたら「反応アリ」「0」と「1」の違い、
「無」と「有」の違い。大違いだろぉ。
はむ次郎君:そっかー!だから「だ~れも知らない○○の○湯」って
一番デカク書いてあるんですね!
看板仕事人:そうよ! その○湯とは○○温泉の事です。
その○○温泉の○○宿が「○○館」です。この順番なんだぜ。
はむ次郎君:超、ナットクです!
看板仕事人:そして興味を持ってくれた人に次にどういう行動を取って欲しいか?
これが必要になってくるわけだが
はむ次郎君:電話番号無いっすね。
看板仕事人:それはさっきも話したように覚えられんし、
書き留める事もほぼ不可能。
そこでホームページを見てもらう事にしてるんだな、この看板。
はむ次郎君:検索窓があるからHPある事はわかりますもんね。
看板仕事人:そういう事よ。
URLなんて書いても覚えられるワケねんだから
検索窓でHPがある事だけ伝えてるんだぜ。
お見事だわ。後日HPを検索、あわよくば予約が来る。
無理の無い流れだな。
はむ次郎君:そう言われると、そんな気がしてきました~。
看板仕事人:でな、更に秀逸なのがあのイラストよ。
はむ次郎君:確かに目立ちますよね~。
看板仕事人:あれも意識してやってるな。
看板ってよ視界にこそ入ってるが、
実は情報としてはほぼ認識してねぇんだわ、誰も。
はむ次郎君:え! そうなんですか!?
看板仕事人:情報として認識しているとしたらよ、
バイパス脇にはそれこそ無数の看板が立ち並んでらぁな。
その内容イチイチお前 覚えてるか?
はむ次郎君:うーん。確かにそうですねぇ。。。
でもそんな事言ったら世の中の看板はどうなっちゃうんです!?
看板仕事人:これは世間でしゃべったら問題なんだが
99.9%のやつらが金をドブに捨ててるんだな、実は。
はむ次郎君:ほんとですかーーーー!って事は、
ほとんどの看板が見えてるケド
記憶に残ってないって無いって事なんすね!!
看板仕事人:残念ながらな。
どんなに良い事が書いてあってもよ、
注目してもらえにゃ無いのと一緒よ。
はむ次郎君:でも○○館の看板はインパクトありますよ~。
イラストも大きくて楽しいし。
看板仕事人:そうなんだ! そこがイイんだこの看板!
紙面の1/3近くイラストで使ってんだろ
普通だと見て欲しさに紙面ギリギリまで
文字を大きくするところだが、そもそも興味持てねぇと見ねぇ。
はむ次郎君:そこでこのデカいイラストってワケですか~。
看板仕事人:あまりに贅沢に紙面を占拠してるからよ、
通る人は必ず違和感を覚えらぁ。
人間ってな「えっ!」と思ってしまうと、
答えが知りたくてついつい看板を注視しちまうんだな。
はむ次郎君:確かに読んじゃいますよね~。
看板仕事人:常と異なる情報に接するとよぉ、
心のバランスが崩れちまってそのバランスを取り戻そうと
答えを探す。
答えを教えないクイズ番組なんて気持ち悪すぎんだろ。
はむ次郎君:ほんとですね!
看板仕事人:これはよぉ「認知不協和」って言われる
心理学の法則を応用したモノなんだぜ。
はむ次郎君:仕事人さん、博学っすね~。
看板仕事人:でな、このイラストによって嫌が応にも見ざるを得なくなって
「○○の○湯」で興味を持ち「○○温泉」が記憶に刻まれる。
そんであわよくばHPを訪れてくれて予約がもらえる。
直接的に予約に結びつくのが最上だけどよ、
この看板では「○○温泉」を覚えてもらう。
これだけに注力してる。
みんな欲張ってアレもコレもと色々書きたがるもんだが、
天晴よ。
はむ次郎君:凄い看板ですね!はたらく看板だ~。○○館も凄い!
でも僕たちこれから現場ですね。。。。急ぎましょう。
看板仕事人:お、おう。。。 (いいなぁ温泉。。。)
数 日 が 過 ぎ て …
はむ次郎君:あ、仕事人さん! あれ見て!
看板仕事人:おー、○○館のマイクロバスじゃね~か。
バイパスのとこだけじゃ無かったんだな、流石だぜ。
はむ次郎君:これも目立ちますね~。絶対、見ちゃう。
看板仕事人:やるなぁ。
こっちはこっちで独自の考えが盛り込まれて、唸っちまうな。
はむ次郎君:独自の考え?
看板仕事人:おう。
この看板もバイパスのと同様、屋外看板だからよ
基本的には考え方は一緒よ。
でもなバスは低速で走る事もあるしよ、停車する事もあんだろ、
後ろをずっとついてくる車だっている。
パイパス看板とは視認時間の面で有利なワケよ。
「イラスト」で えっ! っとなって
「○○の○湯」に興味を持って「○○温泉」を覚える。
この流れは同様で、更に具体情報を付加してあらぁ。
はむ次郎君:つまりもっと色々書いても大丈夫って事なんですね!
看板仕事人:そういうこった。
しかも今まさに送迎中のバスが目の前で運行してるんだぜ。
バイパス看板の時とは違って○○館にリアリティがあらぁな。
はむ次郎君:確かに~。
バイパス看板だけだと「○○温泉」も「○○館」も
本当にあるかどうかわからんですもんね実際。
看板仕事人:だからこのバス看板は最高よ。
また例え話だけどよ「あいつ元気でやってるらしいよ」と
人づてに聞くよりも本人に実際会って確かめちまえば
疑いようがねぇ。
本人自ら宣伝するメリットがあるんだな、この看板。
はむ次郎君:なるほど~。
看板仕事人:ちょっと話は変わるケドよ
お前さんが○○館のマイクロバスに気付いた時の
頭の中が知りたいね。
はむ次郎君:頭の中?
看板仕事人:○○館のバス、最初は結構遠くにあったのに
よく見つけられたなって思わねぇか?
他の看板も同じようにはキャッチしねぇだろ。
はむ次郎君:確かにそうですね、なんでだろ。。。
看板仕事人:それはな、こないだバイパスで看板見てるからよ。
またまた例え話だけどよ
知り合いが○○という車を乗りだした。
それからというもの、やたらその車が街で目に付く。
そういう経験ねぇかよ。
はむ次郎君:ありますね~。あ~結構走ってるんだな~って思いますもんね。
看板仕事人:気付いてなかっただけで、その車は前から結構走ってたんだぜ。
お前さんが「知り合いの乗ってる車」として意識しだしたから
情報として入ってくるようになったってワケよ。
はむ次郎君:な~る~ほ~ど~。
看板仕事人:でよ、○○館のバス見つけた時、どう思ったよ。
はむ次郎君:あ~、何だか嬉しかったですね~。
有名人を見かけた時の感覚に似てるかな~。
看板仕事人:異なる場所で同様の情報に接する。
こいつによって「あ!あそこのだ!」とか
「あ!あの人だ!」っていう状態になるワケだ。
はむ次郎君:そうですね~。
看板仕事人:でよ、「あ!あそこのだ!」とか
「あ!あの人だ!」っていう状態になっちまえばしめたモンでよ、
いざ「旅行したい」となった時によ
トップバッターの選択肢として浮上してくるんだわ。
これを「マインドシェア(心の占有率)を奪う」と言う。
バスを見てからバイパス看板を見る。順序が逆でも結果は一緒よ。
はむ次郎君:うん。うん!
看板仕事人:だからバイパスとマイクロバスの二本立て
このメリットは計り知れねぇぜ
現地から遠く離れた屋外広告はチラシやHPと違ってよ
「見たからすぐ予約」というような直接的な反応を得る事は
厳しいからあくまで「集客の入口」って位置付けに絞って
構成してるとこが素晴らしいぜ。
はむ次郎君:いや~○○館さん 凄いっすね~。仕事人さんも凄い!
でもやっぱり僕たちこれから現場ですね(笑)
急ぎましょう。
看板仕事人:お、おう。。。 (いいなぁ温泉。。。)
▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲ここまで▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲▲
いかがでしたか?魔法の広告師 佐藤たかあきさんでした。
E-mail : sato@bishamondo.com
今日は、僕のコメントは不要ですよねぇ(^_^;)。
強いて言えば、検討の結果、
野立て看板への「電話番号」は入れることになりました。
あとはほぼ上記プレゼン通りに進んだのです。
僕がこの話しに「続けて追加の講義」をするとしたら、
・狩猟型から農耕型に。
・目先の利益以上に、未来の利益を。
・競合、競走から、共創、共奏へ。
という感じになるかなと想います。
経営者もサラリーマンも関係ないです。
21世紀は、上記の思考をしなくてはなりません。
★「商売とは相思相愛を探す旅」
株式会社 乾杯・KANPAI
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