一粒のぶどう

しるばーうるふ

2011年01月12日 14:28

今日は、きっと涙が止まらなくなりますので、
ハンカチを用意してお読みください。

          「一粒のぶどう」
  ある不治の病の女の子の話です。
  一歳の時から入退院を繰り返して、五歳になりました。
  様々な治療の甲斐もなく、ついにターミナルケアに入りました。
  もはや施す術もなく、安らかに死を迎えさせる終末看護、
  それがターミナルケアです。
  冬になり、お医者さんがその子のお父さんに言いました。
  「もう、なんでも好きなものを食べさせてやってください」
  お父さんはその子に、何が食べたいか、ききました。
  「お父さん、ぶどうが食べたいよ」
  と、女の子が小さな声で言いました。
  季節は冬、ぶどうはどこにも売っていません。
  でも、この子の最後の小さな望みを叶えてやりたい。
  死を目前に控えたささやかな望みを、
  なんとか、なんとかして叶えてやりたい。
  お父さんは東京中のお店を探しました。
  思いつく限りのお店、あのお店も、このお店も、、、、、、
  足を棒にして、探し回りました。
  でも、どこのフルーツ売場にも置いていません。
  最後に、あるデパートのフルーツ売場を訪ねました。
  「あの…、ぶどうは置いていませんか?」
  祈る気持ちで尋ねました。
  「はい、ございます」
  信じられない思いで、その人のあとについて行きました。
  「こちらです」
  と案内されたその売場には、きれいに箱詰めされた、
  立派な巨峰がありました。
  しかし、お父さんは立ちすくんでしまいました。
  なぜなら、その箱には三万円という値札が付いていたのです。
  入退院の繰り返しで、そんなお金はもうありません。
  悩みに悩んだ末、必死の思いでお父さんはその係の人に頼みました。
  「一粒でもいい、二粒でもいい、分けてもらうわけにはいきませんか?」
  事情を聞いたその店員は、黙ってその巨峰を箱から取り出し、
  数粒のぶどうをもぎ、小さな箱に入れ、きれいに包装して差し出しました。
  「どうぞ、二千円でございます」
  震える手でそのぶどうを受け取ったお父さんは、病院へ飛んで帰りました。
  「ほら、おまえの食べたかったぶどうだよ」
  女の子は、痩せた手で一粒のぶどうを口に入れました。
  「お父さん、おいしいねえ。ほんとにおいしいよ」
  そして間もなく、静かに息を引き取りました。
       *     *     *     *
有名な話なのでご存知かもしれませんが、
聖路加病院に入院されていた患者さんと
「 高島屋 」の店員さんの実話です。

僕は、高島屋さんが好きになりました。

あなたの宿も、好きになってくださる人を
もっともっと増やしたいですよね?

好きになってくれる方を増やす。

本当のPRとは、こういうことを言います。

ところでこの話を知ったのは、全国のいい話を集めて、
優しい社会を創ろうという運動を続ける、僕も会員になっている↓です。
 プチ紳士を探せ!運動 http://www.giveandgive.com/
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